いま転職を検討している方で、
「転職活動を開始してからが内定をもらうまでにどのくらいの期間が必要?」
と疑問を持っている方は多いと思います。
統計上のめやすの期間はあるものの、現実的には個人の経歴とスキル、そして景気などによって短期で終了する人もいれば、活動が長期化する人もいます。
しかしながら、転職活動を短期化するためのコツは存在しますし、転職活動の期間以上に重要と考えていることもあります。
そこでこの記事では、公表されているデータとわたしの実体験をもとに転職活動の期間について解説します。
- 転職活動のめやすや平均と言われる期間
- 転職活動の短期化の6つのコツ
- 転職活動の期間に関するわたしのマインドセット
この記事を読めば、転職したい時期から逆算して必要な行動を効率的に開始することができます。
それでは、転職活動の期間について解説していきます!
転職活動のめやすや平均と言われる期間
厚生労働省の統計からみる転職活動期間
厚生労働省が公表している統計※によりますと、転職活動を始めてから直前の勤め先を離職するまでの期間は、「1か 月以上3か月未満」が 27.2%で一番多くなっています。
※出典:厚生労働省 平成27年度転職者実態調査の概況より
このデータが、よく言われる「3か月説」の根拠になっていると思われます。
しかしながら、こちらの統計はかなり幅広い属性を網羅したデータとなっています。
また、一番多いと言っても、約4人に1人にしか該当しないデータなので、個別の事情によって具体的に考える必要があります。
転職サイト・転職エージェントによる転職活動期間のめやす
転職サイトや転職エージェントではおおむね3か月程度をめやすとしているところが多いです。
ミドル世代以上をターゲットしているところでは特に期間を明示していないところもありました。
リクルート社が2022年3月に実施した調査によると、転職活動開始から入社までの期間は、20代の転職者平均で3.5か月、50代では4.2か月となっています。
また、
「前の勤務先を退職した後に、現在の勤務先が決まった」転職者で平均3.8か月
「現在の勤務先が決まってから、前の勤務先を退職した」転職者で平均4.0か月
となっており、退職前後での転職活動期間に大きな差がないのは興味深いです。
しかしながら、転職エージェントとしては求職者に対して「3か月くらいで決めてもらいたい」という要望もあると個人的には考えています。
というのは、転職エージェントのもとには続々と新しい求職者が登録してきますので、いつまでも結果の出る可能性の低い求職者を抱えることはコスパが悪いからです。
実際にわたしは登録後半年から1年経過した時点で転職エージェント(特に日系の大手エージェント)から転職支援サービスを打ち切られたことが何度かありました。
応募から内定までにかかる期間と転職活動全体にかかる期間の関係
応募から内定までにかかる期間は、転職サイトや転職エージェントでは「2か月程度」と説明されていることが多いです。
おそらく、
転職活動の準備(転職サイト・転職エージェントへの登録・面談・応募書類作成など)から、
応募までに1か月
応募から内定で2か月
転職活動にかかる期間は合計3か月
と考えられていると思われます。
つまり「転職活動期間は3か月」の前提としては、
- 転職活動開始後1ヶ月以内に転職したいと思える企業の求人案件と出会い、
- 選考プロセスがスムーズに内定まで進み、
- 自分が納得できる待遇のオファーをもらえること
となります。
若手人材や売り手市場のポジションであれば可能性はあると思いますが、ミドル世代にとってはなかなかハードルの高い期間設定にように思います。
転職活動の期間に対するわたしの結論
わたしの結論としては、統計上は3か月がひとつのめやすにはなりますが、一般的な期間とはいえないと考えます。
転職先が3か月で決まると考えるのは危険で、3か月以上はかかるという認識をもつことが必要だと考えています。
特にミドル世代の転職活動にておいては、紹介案件が少ないうえに書類選考・面接の通過率も低いため、長期化する傾向にあります。
わたしの場合は転職の必要がある・なしにかかわらず、つねに転職機会の情報収集を行っています。
応募・面接を継続的に繰り返していた期間ですと、転職が実現するまで最長で2年以上かかったことがあります。
転職活動の短期化の6つのコツ
転職活動の期間はさまざまな理由によって変動しますが、時間もエネルギーも消耗しますので、できれば短期間で終えたいのが正直なところだと思います。
また、個人の事情で一定期間で終えなければならないケースもあるかと思います。
- 事前準備をしっかりおこなう
- 複数の転職方法を利用する
- 第三者のアドバイスを受ける
- 迷ったら応募する
- 自分の活動状況をリスト化する
- 現職の業務のマニュアル化
転職活動短期化のコツ① 事前準備をしっかりおこなう。
当ブログの「何から始める?転職活動 最初の4ステップ」でも解説していますが、転職活動をスムーズにおこなうためにも準備は重要です。
焦ってやみくもに応募しても不採用通知が積み重なるだけになってしまいます。
しっかり準備して方向性を定めることが長期的には効率的かつ質の高い活動につながります。
自分の転職活動の目的を明確にし、戦える応募書類をしっかり準備しましょう。
転職活動短期化のコツ② 複数の転職方法を利用する。
転職活動の方法には様々なものがありますが、主に以下の6つが挙げられます。
- 転職サイト
- 転職エージェント
- リファラル・紹介
- 直接応募
- ダイレクト・リクルーティング
- ハローワーク
これら6つの方法にはそれぞれのメリットがありますので、複数の転職方法を利用することで幅広く求人案件をカバーすることができます。
転職活動短期化のコツ③ 第三者のアドバイスを受ける。
応募、選考を繰り返していると自分の視野が狭くなってくることもあります。
ときには家族、転職経験のある友人や元同僚などからアドバイスをもらうことも新たな発見のきっかけとなる可能性があります。
転職活動に関する情報を発信している人のSNSやブログをフォローするのもおすすめです。
また、信頼できる転職エージェントがいる場合はぜひプロからのアドバイスももらいましょう。
転職活動短期化のコツ④ 迷ったら応募する。
わたしは紹介された案件の応募に迷ったらまずは応募するようにしています。
また、気になった紹介案件については直接キャリアコンサルトから口頭でも案件の詳細について説明を受けるようにしています。
キャリアコンサルタントの説明によって、応募企業に対する自分の第一印象が変わることもあります。
わたし(転職回数が多く、ミドル世代)の場合、紹介される案件もそれほど多くなく、書類選考、面接を通過する可能性も低いのが実情です。
したがって、最終面接に進んだとき、内定をもらったときに真剣に入社を考えればいい、というスタンスでいます。
転職活動短期化のコツ⑤ 自分の活動状況をリスト化する。
複数のサービス、転職方法を利用していると多くの求人案件に同時進行で対応していることもあると思います。
効率的に活動するためにも応募や選考のステータスをリスト化しましょう。
リスト化することによって、積極的に募集をおこなっている業界・職種などの分析をおこなうことができます。
また、不採用の理由もフィードバックを受けた場合はリストに記録して、今後の対策に利用しましょう。
転職活動短期化のコツ⑥ 現職の業務のマニュアル化
一見転職活動とは直接関係ないように思われるかもしれませんが、現職の業務をマニュアル化しておくことで、退職時の引継ぎをスムーズに行うことができます。
採用企業の事情によっては入社時期を重視する場合もありますので、早期に入社が可能ということが選考上有利にはたらくことがあります。
また、いま行っている業務を実際に書き出して振り返ることは応募書類の作成や面接においても有効です。
転職活動の期間に関するわたしのマインドセット
現職の業務をこなしながら転職活動を行っていると体力的にも精神的にも消耗します。
早めに転職活動を終えるに越したことはないと思います。
しかしながら、現実問題として転職活動においては採用企業側の都合・事情が優先され、求職者がコントロールできる領域はかなり限定的です。
何らかの時間的な制約がある場合を除き、焦ってやみくもに応募を繰り返すのではなく、
- 現職での実績を積み上げること
- 応募書類の改善を定期的におこなうこと
- 期間にとらわれず良縁に出会うために常にアンテナを張り続けること
- 3か月以上の生活費を確保すること
も重要です。
転職活動の期間に関するまとめ
以上、転職活動に関する期間について、データとわたしの経験から解説しました。
めやすの期間はあるものの、転職活動においては自分でコントロールできる範囲は限られていて、個人の経歴とスキル、そして景気などによって活動期間は変動します。
わたしのおすすめとしては、転職活動を迫られてするのではなく、転職の必要のある・なしにかかわらず転職というオプションを常に意識することになります。
活動期間を短期化するコツは実践しつつも、現職での成果を増やしながら焦らずじっくりアンテナを張り続けることもおすすめします!
最後まで読んでくださりありがとうございました。
筆者おすすめの転職エージェント(ミドル世代向け)[PR]
実際にわたしが登録して応募・面接のサポート、オファーの条件交渉などを行っていただいたエージェントになります。これらの転職エージェントには40代以降になっても求人案件をご紹介いただいています。
それぞれ別の記事でも詳しく解説していますので、よかったらあわせてご覧ください。
MS-Japan(エムエスジャパン)
MS-Japanは管理部門の職種に特化した転職エージェントです。わたしは登録して10年以上になりますが、登録していて実感しているメリットは以下の5つです。
- キャリアアドバイザーの質が高い
- 優良な案件が多い
- 日系・外資系両方の案件を扱っている
- 管理部門の案件を専門的に扱っている
- ミドル層のみではなくシニア層(50歳以上)の案件にも力を入れている
職種専門型の転職エージェントになりますので、他の総合型エージェントとの併用をおススメします。
ロバート・ウォルターズ
ロバート・ウォルターズはロンドンに本拠地を構える外資系・グローバル企業特化型エージェントです。
わたしは5年以上登録しておりますが、ここ数年はわたしのお付き合いのある転職エージェントの中で一番多くの案件をご紹介いただいています。
わたしが実感しているロバート・ウォルターズのメリットは以下の5つです。
- 外資系の案件が豊富
- 他の外資系特化型エージェントと比較してキャリアコンサルタントの質が高い
- 優良・高収入の案件が多い
- ミドル・シニア層の案件も比較的多い
- 実務経験があればTOEICのスコアを問われない
外資系企業を選択肢に入れている方は登録必須の転職エージェントと言えると思います。
エンワールド・ジャパン
エンワールドも外資系・グローバル企業特化型エージェントで、わたしは登録して10年以上になります。入社後の活躍までサポートすることをアピールしており、わたしも実際に入社後にトラブルを解決していただいたことがあります。
わたしが実感しているエンワールドのメリットは以下の5つです。
- 外資系・グローバル企業の案件に特化
- 転職後のフォロー体制が充実
- 他の外資系特化型エージェントと比較してキャリアコンサルタントの質が高い
- 優良・高収入の案件が多い
- ミドル・シニア層の案件も比較的多い