はじめて転職活動をおこなう方や久しぶりに転職活動をおこなう方は何から始めたら良いか迷われることも多いかと思います。
転職活動を始めるときは、転職サイトや転職エージェントへの登録をまっさきに考えるかもしれません。
しかしながら、準備不足のまま登録してしますと、採用企業や転職エージェントのペースで転職活動が進行してしまいます。
また、クオリティの低い応募書類や面接対策の準備不足で見送りが続いてしますというリスクもあります。
転職活動最初のステップ① 転職する目的の整理
まず自分の転職する目的を整理しましょう。
なぜなら転職活動をはじめると多くの情報を入手することになります。
そんななか、その様な多くの情報を得ながらも転職活動における自分の軸を持つ必要があるからです。
多くの情報に振り回される前に、次の3つのポイントから転職する目的を整理してみましょう。
- キャリアのたな卸し
- いまの仕事のメリット・デメリット
- つぎの仕事で実現したいこと
それでは3つのポイントを順番に説明していきます。
転職する目的の整理ポイント① キャリアのたな卸し
あとから履歴書や職務経歴書を作成する際に必要となりますので、これまでの自分の経歴や実績を書き出してまとめてみましょう。
この段階では以下のようなおおまかな内容で大丈夫です。
- 在籍した業界・企業・部署
- 業務内容・関わったプロジェクト・実績
- スキル・保有資格・マネジメント経験
転職する目的の整理ポイント② いまの仕事のメリットとデメリット
転職活動をおこなう理由にも直結するポイントですが、以下の様な視点から自分で実際に書き出してみるのがおすすめです。
- いまの仕事のメリット&デメリット
- 外的要因:景気、在籍業界・企業の将来性・競合環境・業界への規制・国際問題など
- 内的要因:自分自身のスキルアップ・リストラ(降格)の危機・待遇・人間関係・家庭の事情など
- これらのデメリットは転職以外の手段では解決できないものか?
- 経済的な問題
- 転職という手段ではなく、低リスクな投資や本業に影響のない範囲での副業で補えないか?
転職する目的の整理ポイント③ つぎの仕事で実現したいこと
いまの仕事の問題点とこれから実現したいキャリアをもとに、つぎの仕事で実現したいことを整理してみましょう。
たとえば、
- 将来性のある業界に移りたい。
- 勤務環境・待遇を改善したい。
- より規模の大きい案件を担当してみたい。
- これまで国内案件を担当していたが、海外案件を経験してみたい。
- これまでの経験を活かして新規事業の立ち上げに挑戦したい。
- 個人営業から法人営業に転身したい。
- スタートアップ企業で企業の成長に貢献したい。
など、これまでのキャリアを振り返って具体化することをおすすめします。
次の仕事で実現したいポイントを整理しておくと、求人をチェックしたり、志望動機を考える際に一貫性を保つことができます。
整理するうえで、気を付けなければならない点があります。
それは、何かしらこれまでの経験との関連性があることです。
転職では即戦略であることが重視されますので、これがないと面接で他の候補者と比較されたときに見劣りしてしまいます。
あらかじめ転職する目的を整理することで、自分のキャリアの軸、優先順位を整理しましょう。
転職する目的を検討するうえで、わたしが参考にさせて頂いている書籍を紹介させていただきます。
転職活動においては、どうしても感情バイアスがかかって隣の芝が青く見えてしまいがちになります。
科学的なアプローチで転職を考えるというコンセプトの良書ですので、ぜひチェックしてみてください。[PR]
転職活動最初のステップ② 求人情報のチェック
転職する目的が整理できたら、実際にどのような求人が掲載されているか複数の転職サイトなどでチェックしてみましょう。
実際に求人情報をチェックすることで、つぎの仕事で実現したいこと(業界、職種、待遇など)がより具体化できるからです。
また、いま労働市場でどのような業種や職種で人材が求められているのかも確認することもできます。
この段階では実際に応募するわけではないので、検索条件はゆるめにしておくことがおすすめです。
転職活動最初のステップ③ 転職エージェントへの登録
転職活動において、企業への応募方法はいくつかありますが、このタイミングでまずは転職エージェントに登録することをおすすめします。
なぜなら転職エージェントとの面談で、自分の転職の目的のすり合わせと応募書類(履歴書、職務経歴書)のチェックを受けることができるからです。
転職エージェントのビジネスモデルと付き合い方については、こちらの記事(転職エージェントのビジネスモデルと上手な付き合い方)で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
転職エージェントの登録について3つのポイントを説明します。
- 履歴書・職務経歴書の作成と提出
- キャリアアドバイザーとの面談
- 転職する目的と応募書類の修正・アップデート
転職エージェント登録のポイント① 履歴書・職務経歴書の作成と提出
まずは自分でこれまでの学歴・職歴をまとめて履歴書と職務経歴書を作成します。
dodaエージェントサービスなど大手の転職サイトに各職種用のテンプレートがありますので、自分の業種・職種に合ったものを探して使ってみましょう。
応募する前にキャリアアドバイザーに添削を依頼できるので、最初から完璧をめざさなくても大丈夫です。
自分の経歴を可能な限り数字を使ってまとめてみましょう。数字を使った方がエージェントや面接官がよりその成果の大きさを理解しやすいからです。
外資系企業に応募する予定のある方は、英文レジュメも準備しておきましょう。
転職エージェント登録のポイント② キャリアアドバイザーとの面談
履歴書と職務経歴書を作成したら転職エージェントに登録し、担当のキャリアアドバイザーと面談をおこないます。
より幅広いアドバイスを受けるためにも、転職エージェントは少なくとも2,3社は登録することをおすすめします。
また、キャリアアドバイザーとの相性もありますので、複数登録しておくと安心です。
キャリアアドバイザーとの面談では、
- 転職の目的
- これまでの経歴や実績
- 希望する業界・職種・勤務地・待遇
- 転職可能な時期
などをヒアリングされますので、あらかじめ準備しておきましょう。
キャリアアドバイザーは日々膨大な数の応募書類を見ています。
事前に提出した自分の履歴書や職務経歴書についても、改善するポイントがないかアドバイスをもらうとよいでしょう。
また、いま積極的に人材を募集している業界や企業、検討しているポジションの待遇の相場等をチェックしておくのも今後の活動に有益です。
転職エージェント登録のポイント③ 転職する目的と応募書類の修正・アップデート
面談が終了したらキャリアアドバイザーからのアドバイスと情報をもとに、転職する目的と応募書類のアップデートをおこないましょう。
自分の希望と転職市場のギャップを認識し、調整する作業になります。
この段階で実際に具体的な求人案件を紹介されているケースもあるかと思います。
実際に求人に応募する場合は、採用企業や募集ポジションのニーズによって応募書類をカスタマイズすることをおすすめします。
転職活動最初のステップ④ 転職サイトへの登録
転職エージェントへの登録が完了したら、キャリアアドバイザーのチェックを受けた応募書類が手元にあるはずです。
リクナビNEXT、リクルートダイレクトスカウト(旧キャリアカーバー)等の転職サイトにも登録しましょう。
また、外資系企業を検討している方はLinkedinのプロフィールもアップデートしておくことをおすすめします。[PR]
転職エージェントを通じた活動は基本的に「待ちの活動」になります。
活動範囲を広げるためにも転職サイトにも登録し、応募案件を定期的にチェックすることをおすすめします。
また、転職サイトに登録することにより、新たな転職エージェントとの出会いのきっかけとなることもあります。
転職サイトもそれぞれの特徴・強みがありますので、複数のサイトに登録することをおすすめします。
転職活動最初のステップ:まとめ
以上、転職活動における最初の4つのステップを説明しました。
わたしは過去に十分な自己分析をおこなわず、いきなり転職サイトから応募し、その後の面接で準備不足を痛感しました。
その後試行錯誤を経て、こちらの4つのステップにたどり着き、これまで9回転職することができました。
より自分の希望にあった求人と出会うために、ぜひこの4つのステップを検討してみてください。
自分の転職活動における軸を定めて、ときには転職エージェントなど第三者のアドバイスをもらって必要に応じてアップデートしていくことをおすすめします。
最後まで読んでくださりありがとうございました。少しでも参考になれば幸いです!