外資系企業への転職を検討したことがある方は、ロバート・ウォルターズという転職エージェントの名前を聞かれたことがあるかもしれません。
この記事では筆者が実際に5年以上登録させていただいている外資系・グローバル企業特化型エージェントのロバート・ウォルターズについて解説します。
わたしはこれまで10回転職を経験し、30社以上の転職エージェントに登録しています(プロフィール詳細)。
10回の転職のうち、5回が転職エージェント経由でした。
実はわたしは外資系企業に初めて転職したのが40代前半と比較的遅い方でした。
外資系企業への転職を選択肢に入れる際に登録したエージェントのひとつがロバート・ウォルターズでした。
それから現在に至るまでお付き合いが続いています。
わたしのこれまでの利用経験から結論を申し上げますと、ロバート・ウォルターズは業務で英語を使用するビジネスパーソンにとっては登録すべき転職エージェントです。
理由は以下の5つです。
- 外資系の案件が豊富
- 他の外資系特化型エージェントと比較してキャリアコンサルタントの質が高い
- 優良・高収入の案件が多い
- ミドル・シニア層の案件も比較的多い
- 英語での実務経験があればTOEICのスコアを問われない
それでは、利用者としての目線でロバート・ウォルターズについて詳しく解説していきます!
ロバート・ウォルターズの概要
1985年に英国ロンドンで設立、日本(ロバート・ウォルターズ・ジャパン株式会社)においては2000年に東京オフィス(渋谷)、2007年に大阪オフィス(梅田)を設立。
世界有数のグローバル企業をはじめ、ベンチャー企業や中小企業に至るまで、幅広い企業の求人を取り扱っており、専門分野は製造業、IT、エンターテインメント、金融、小売、ヘルスケア、自動車、エネルギー、化学、オンライン、サプライチェーンなど多岐に渡ります。
国内外問わず数々の賞を受賞しており、日本でも日経新聞やNHKなど様々なメディアにも取り上げられている信頼できるエージェントです。
転職エージェントには以下の3タイプがあります。
タイプ① 総合デパートタイプ
タイプ② 専門店タイプ
タイプ③ 個人商店タイプ
それぞれのタイプの特徴については、以下の記事で解説していますので、チェックしてみてください。
ロバート・ウォルターズは外資系・グローバル企業の案件に特化した「タイプ② 専門店タイプ」になります。サービスの特徴4つを順番に解説していきます。
ロバート・ウォルターズの特徴① 取り扱い職種
本記事更新時の取扱い職種と求人案件数
- IT (324)
- 営業 (279)
- メーカー(電気、電子、機械) (179)
- ジェネラルマネージメント/コンサルティング(128)
- プロキュアメント/サプライチェーン(128)
- マーケティング (123)
- 秘書/ビジネスサポート (89)
- 人事 (85)
- ヘルスケア (83)
- 金融(70)
- 法務 (55)
- エネルギー・インフラ (34)
- デジタル(29)
- 自動車 (25)
- リテール(19)
- 科学 (11)
- 不動産 (7)
ロバート・ウォルターズの特徴② ロバート・ウォルターズが選ばれる理由
- 各分野に専門チームがあり、業界・職種に精通したコンサルタントが在籍している。
- エージェントの成功報酬はチームでの利益を配分する方式が取られている。チームでの成果が優先されるため、コンサルタントが特定の人材を囲い込むような弊害を避けられる効果がある。
- 企業サイトには給与や各分野の採用動向に関するレポートが掲載されており、求職者・採用企業によって有益な情報が発信されている。
- 日本国内では「ベスト・リクルートメント・カンパニー」 「スペシャリスト・リクルートメント・カンパニー」をはじめ、数々の受賞実績がある。世界各地でも、国際的なアワードを数多く受賞。
※公式サイトより抜粋
ロバート・ウォルターズの特徴③ 登録者が無料で受けられるサービス
- 公開求人・非公開求人の紹介
- キャリアプランの提案
- 採用企業との各種交渉
- 面接対策
- 応募書類の作成サポート
ロバート・ウォルターズの特徴④ その他概要
登録者層:業務で英語を使用するビジネスパーソン
求人案件数:数千件
取り扱いエリア:関東、関西が中心(東京、大阪にオフィスあり)
取り扱い企業:IT、 メーカー、エンタメ、 金融、 医薬・製薬、消費財、 コンサルティング、 医療・メディカル、電気・電子、 ファッション・アパレル、資源・エネルギー、小売、 保険、 物流等
ロバート・ウォルターズと他の転職エージェントとの違い
ロバート・ウォルターズとdodaエージェントサービス等の総合デパートタイプの転職エージェントとの一番の違いは、外資系・グローバル企業に特化している点です。
31カ国に拠点を持っていることから、外資系企業の案件の場合、ロバート・ウォルターズは海外本社の人事・採用部門にとっても馴染みがあるエージェントといえるでしょう。
ロバート・ウォルターズの5つのメリット
メリット① 外資系の案件が豊富
わたしは現在約10社の転職エージェントから定期的に案件をご紹介いただいていますが、紹介案件数に関してはロバート・ウォルターズが一番多いです。
しかもご紹介いただく業界も、メーカー、エンタメ、IT、サービス、EC、エネルギーと多岐にわたっています。
日系転職エージェントが扱っていない外資系企業の案件を扱っていることも多く、外資系企業を選択肢に入れている方にとっては登録必須の転職エージェントと言えるでしょう。
同じく外資系案件に特化したマイケル・ペイジも紹介案件数は多いのですが、後述のとおりキャリアコンサルタントの対応力の観点からロバート・ウォルターズがおススメです。
メリット② 他の外資系特化型エージェントと比較してキャリアコンサルタントの質が高い
わたしはこれまで30社以上の転職エージェントに登録しました。
取り扱う職種・業界によって専門チームを配置していることもあり、ロバート・ウォルターズのキャリアコンサルタントの質は高いと感じています。
業界経験が豊富な方が多く、自分の強みを理解していただくのもスムーズな印象です。
また、わたしの経験上、面接対策もしっかり行って頂いています。
採用背景、採用する部門の現状、求める人物像、面接官の特徴、過去の面接で問われた質問などをまとめて頂き、大変有難く感じています。
紹介案件数という観点からは、同じく外資系に特化しているマイケル・ペイジも登録すべき転職エージェントでしょう。
しかし、キャリアコンサルタントの対応に関してはロバート・ウォルターズの方がより多くのサポートを期待できます。
同じ案件が両社から紹介された場合は、ロバート・ウォルターズから応募するようにしています。
日系転職エージェントを中心に活動されている方は意外に思われるかもしれませんが、外資系転職エージェント経由で応募した場合、書類選考・面接のフィードバックの回収率はとても低いです。
わたしの活動記録でも「結果回答なし」のステータスのものが結構あることがお分かり頂けるかと思います。
その点ロバート・ウォルターズのフィードバック回収率は他の外資系転職エージェントよりも高いので、その点も大きなメリットになります。
メリット③ 優良・高収入の案件が多い
外資系企業をメインターゲットにしていることもあるかと思いますが、他の転職エージェントと比較すると高収入の案件が多いです。
わたしはすべての転職エージェントに同じ希望条件を伝えていますが、ロバート・ウォルターズからの紹介案件数が一番多いので、高収入案件を多く扱っている印象をもっています。
紹介企業に関しては、スタートアップやミドルベンチャーはあまりなく、大手企業、グローバル企業、業界で存在感のある企業が多いと実感しています。
メリット④ ミドル・シニア層の案件も比較的多い
わたしの場合(50代、転職10回)、大手日系転職エージェントでは登録ができなかったり、登録できても案件もほとんど紹介されないこともあります。
そんなわたしがいま一番多くの案件をご紹介いただいいるのが、ロバート・ウォルターズです。
転職エージェントとしての取扱い件数が多くても、実際に自分に紹介される案件数が重要になります。
そもそも外資系企業が日系企業ほどシビアに年齢制限を設けていないこともありますが、ミドル・シニア層にとっては欠かせないエージェントといえるでしょう。
メリット⑤ 英語での実務経験があればTOEICのスコアを問われない
わたしはTOEICスコアをもっていませんが、過去5年間ロバート・ウォルターズから応募した案件でTOEICスコアを問われたことは一度もありません。
いっぽう、日系転職エージェントからは頻繁に聞かれます。
おそらく経歴やキャリアコンサルタントとの面談で英語力は測って採用企業に推薦しているものと思いますが、個人的にはとても有難いメリットと感じています。
また、わたしの場合は紹介された外資系企業への応募に際して、日本式の履歴書(生年月日、写真、性別付き)の提出を求められたこともほとんどありません。
ロバート・ウォルターズのデメリット
デメリット① マイページの機能が限定的
マイページでは自分の職務経歴書をアップデートしたり、公開求人をチェックできますが、基本的に案件の紹介と応募手続きはキャリアコンサルタントとのメールを通じて行うことになります。
実際にそれほど不便ということはないのですが、応募履歴を一覧で確認できる大手日系転職エージェントのサイトの方が使い勝手が良いと言えます。
デメリット② キャリアコンサルタントの押しが強い?
ネット上ではキャリアコンサルタントの押しが強い、という口コミを見かけますが、個人的には押しが強い傾向のコンサルタントがたまにいる、という印象です。
他の外資系転職エージェントでもっとアグレッシブなコンサルタントとやりとりしていますので、個人的にはそれ程気になりません。
ただし、日系転職エージェントのみに登録している人だと最初は違和感を感じるのかもしれません。
キャリアコンサルタントの押しの強さは内定をもらったときの条件交渉にはこちらに有利にはたらくのでメリットもあるとわたしは考えています。
外資系転職エージェントのコンサルタントに限った話ではないですが、自分の中で転職における優先順位を整理しておくとコンサルタントとのコミュニケーションもスムーズになるかと思います。
デメリット③ 求人検索で企業名は表示されない
ロバート・ウォルターズでは、求人は紹介されるだけではなく、Webサイトで検索することも可能です。
ただし、登録者が検索する場合は、採用企業名が公開されず(ロバート・ウォルターズから紹介される場合はすべて公開されています)、
興味のある求人をリクエスト
→キャリアコンサルタントが応募できるスペックか確認
→応募可能であれば採用企業名が公開
という流れになります。
応募不可の案件の場合は、その旨の連絡が届くか無反応ということになります。
とはいえ、募集要項の詳細は公開されていますので、採用企業名以外の情報は必要十分提供されています。
最後にいくつかTwitter上でのロバート・ウォルターズの評判を紹介します。
ブラジル夫転職活動中
前回はリクルートキャリアにお世話になったけど、今回はあまりサポートがなくロバートウォルターズからの紹介が良い感じ
会社も大事だけど担当者が誰かというのがもっと大事かも
— マリ@子連れ旅ブロガー✈︎岡山 (@makiro77) November 5, 2019
外人転職エージェントのコネクションを新規開拓したけど、結局マイケルペイジとロバートウォルターズでいいやんってなった…
求人の質もそうだけど、役員とか採用担当者とダイレクトの繋がりあったりするから、フィードバックまでのスピードが全然違うみたい。がいい会社だとスピード大事だもんなぁ…
— くまこ😴👴弱小投資家 (@kumako35) May 24, 2018
グローバル食品企業に興味あれば、下記サイトの登録がおすすめです。
・LinkedIn (SNS)
・JAC
・ビズリーチ
・ロバートウォルターズLinkedIn はオファー沢山来るが質も様々。JACは食品系多くて良い。ビズリーチは質がイマイチ。ロバートウォルターズは給与水準高く、ニッチな職種多いのでベスト。
— らび@Foodie|食の学び×海外食品☕️🥗🍛 (@Rabi_Foodie) June 2, 2020
外資系企業への転職目指している人で英文職務経歴書作る人は、リクナビやdodaのテンプレートは参考にしないほうがいい。
理由はこの2社は外資に強くないから。
参考にするならロバートウォルターズのHPがオススメ。
職種別テンプレートも用意されています。#転職https://t.co/BCSRJ8G11U— Yuki@マレーシア採用担当🇲🇾 (@Yuki_ITrecruit) January 26, 2020
これ、知ってる。モノ扱いですよ。
「私がロバートウォルターズにいつも感じるのは、基本的な礼儀を持たない人がとても多いということです。」https://t.co/t18TKPTnon— suzuki hiroco (@hiroco2003) November 13, 2018
一部コンサルタントの対応についてネガティブなコメントもありましたが、紹介案件についてポジティブなコメントが多く見られました。
ロバート・ウォルターズの登録方法
①こちらよりロバート・ウォルターズのサイトにアクセス↓
②「応募フォームはこちら」をクリック(登録は無料です)
③以下の応募フォームが表示されるので、必須項目を記入・職務経歴書を添付し、「送信する」をクリック。和文の職務経歴書でも登録は可能ですが、英文レジュメを登録することをおススメします。
④キャリアコンサルタントからの連絡を待つ。
ロバート・ウォルターズの退会方法
ここでは、ロバート・ウォルターズの退会方法を説明します。
①ホームページにアクセス
②以下の「お問い合わせ」ページの連絡先に退会の希望を連絡(または担当のキャリアコンサルタントに連絡)
転職先が決まって退会を検討される方もいらっしゃるかと思いますが、
- 転職市場の情報を継続的にチェックする
- 次の転職・将来のキャリアアップに備える
ために、登録は継続されることをおススメします。
ロバート・ウォルターズ活用のコツ
こちらでは実際に登録している筆者が実践しているロバート・ウォルターズを活用するコツを紹介します。
活用のコツ① キャリアコンサルタントとの付き合い方
求人を紹介されたときや面接に臨むときには積極的にキャリアコンサルタントとコミュニケーションをとりましょう。
求人情報については、求人票には記載されていない採用背景や採用部門の人員構成などをヒアリングすることができます。
面接対策については、採用企業のヒアリングを行っているコンサルタントから有益なアドバイスを受けることが可能です。
少しでも書類選考・面接の通過率を上げるために、キャリアコンサルタントのアドバイスを積極的に活用しましょう。
活用のコツ② 他の転職エージェントとの併用
ロバート・ウォルターズに限らず専門店タイプのエージェントの取り扱い案件数は総合デパート型より少ない傾向があります。
また、日系・外資系企業の両方を狙っているひとにとっては日系企業の紹介件数が物足りないかもしれません。
ロバート・ウォルターズのデメリットを補完するためには、dodaエージェントサービス等の総合デパートタイプやMS-Japan等の他の専門店タイプの転職エージェントもあわせて登録することをおススメします。
まとめ: ロバート・ウォルターズは英語を使用するビジネスパーソンにおススメの転職エージェント
以上、この記事では外資系・グローバル企業特化型エージェントのロバート・ウォルターズについて解説しました。
ロバート・ウォルターズのメリット↓
- 外資系の案件が豊富
- 他の外資系特化型エージェントと比較してキャリアコンサルタントの質が高い
- 優良・高収入の案件が多い
- ミドル・シニア層の案件も比較的多い
- TOEICのスコアを問われない
いくつかのデメリットはあるものの、以上のメリットから、ロバート・ウォルターズは英語を使用するビジネスパーソンにとっては登録すべき転職エージェントです。
興味のある方はこちらから登録が可能です。
一方で求人案件数を広くカバーしたいのであれば、dodaエージェントサービス等の総合デパートタイプの転職エージェントやMS-Japan等の他の専門店タイプの転職エージェントもあわせて登録し、複数のエージェントを利用してそれぞれのデメリットを補完することをおススメします。
最後まで読んでくださりありがとうございました!