退職金のない会社は危険?10回転職した筆者の答え
「退職金のない会社ってやばい?転職すべき?」
そんな不安を抱えて、将来のお金や今の働き方にモヤモヤを感じていませんか?
実は、厚生労働省の調査によると、日本企業の約4社に1社は退職金制度がありません。
さらに制度があっても、勤続年数や雇用形態によってもらえないケースもあり、支給される条件を知らないまま働き続けるのは危険です。
私は10回の転職で外資系・日系、ベンチャーまで幅広く経験しましたが、その中で約半数は「退職金制度がない」または「在籍期間が短いと不支給」の会社でした。
その結果わかったのは、退職金の有無“だけ”で会社を判断すると、転職で失敗しやすいということ。
大切なのは 給与額、福利厚生、企業型DC、成長の機会、会社の将来性など“総合的な条件”です。
そこでこの記事では、
- 退職金のない会社が増えている理由
- 退職金なし=やばいと言われる背景
- 安心して働ける会社と危ない会社の見極め方
- 退職金なしでも老後資金を作る方法
- 転職すべきか残るべきかの判断基準
を、転職経験10回の視点から徹底的にわかりやすく整理しました。
この記事を読み終えるころには、
「今の会社に残って大丈夫?」
「退職金がない会社に転職していい?」
「将来のお金はどう準備する?」
この3つに、迷わず答えが出せるようになります。
それでは退職金のない会社について説明していきます!

退職金のない会社はやばい?転職10回の筆者の結論

まず結論として、「退職金のない会社=やばい会社」と一概には言えません。
退職金は法律上の義務ではなく、制度がない企業が一定数存在します。
ただし、将来の資産形成には大きく関わるため、“知らずに働き続ける”ことはリスクです。
この記事では、
- 退職金の有無がキャリアに与える影響
- 転職すべき会社の見極め方
- 退職金がなくても後悔しない「自分で準備するための方法」
など、10回転職してきた筆者の経験をもとにわかりやすく解説します。
退職金の有無だけで「やばい会社」と決めつけるのは危険
まず一番大事なのは、「退職金がない会社=やばい会社」という短絡的な判断を避けることです。
実際、私自身も10回転職してきましたが、外資系企業やベンチャー企業などは退職金制度がないところも多く、代わりに給与が高かったり、企業型DC(企業型確定拠出年金)やストックオプションを用意していたりと、別の形の報酬を用意している会社もありました。
たとえば外資系では、成果に応じて給与が上がったり、ボーナスが支給されたりする一方、退職金はゼロという会社もあります。
しかしこれは「従業員の自由度を高め、自ら資産形成していく文化」が前提にあるため、退職金制度がない=不利とは言い切れません。
また、厚生労働省の「令和5年就労条件総合調査」*によると、退職金制度がない企業は約25%で従業員が少ない会社ほど退職金制度がない割合が多い傾向にあります。
*参考:厚生労働省「就労条件総合調査」
一方で、“本当にやばい会社”は退職金があるかどうかではなく、
- 給与が著しく低い
- 代替となる制度(企業型DCなど)がない
- 会社の将来性が不安定
など、総合的な要素で判断されるべきです。
退職金は法律上の義務ではないが、キャリアには大きく影響する
退職金は日本の法律で「必ず支払わなければならない」と定められていません。
つまり、退職金制度の有無は企業の裁量に任されています。しかし、法律上の義務がない=無関係ではありません。
退職金の有無は、以下の理由でキャリアに大きな影響を与えます。
キャリアへの影響①:定年時の手取り金額に差が出る
退職金は、まとまったお金を受け取れる貴重な機会です。
退職金の平均額は、中央労働委員会のデータによると、大卒で大企業は約2,230万円、中小企業で約1,092万円前後と言われています(調査年度により変動あり)。
制度がない場合、この金額を自分で準備する必要があります。
キャリアへの影響②:住宅ローンの返済などで不利になることがある
住宅ローン審査では、退職金の有無が金融機関や借入額によっては重視されることもあります。
「退職金=老後の返済原資」と見なされるため、退職金制度があると審査で有利になることがあります。
キャリアへの影響③:転職時の総合的な報酬の見方が変わる
私は転職を10回経験してきましたが、退職金のない企業に転職する場合は、
「年収+退職金相当額を含めた生涯報酬」
で比較する必要があります。
退職金がない外資系企業の例では、退職金制度のある日系企業よりも給与が数十万円〜数百万円高いケースも珍しくありません。
退職金のない会社の実態と増えている背景

「退職金がない会社って大丈夫なの?」と不安になる方は多いですが、実は日本企業の2〜3割は退職金制度がありません。
特に中小企業ほど制度が整っていない傾向があります。
また、退職金制度があっても勤続年数が足りない、雇用形態が異なるなどの理由で「実際にはもらえない」ケースもあります。
ここでは、退職金のない会社の事情、そして表面だけでは見えない“本当の実態”をデータと経験ベースでわかりやすく解説します。
退職金のない会社はどれくらい?(割合・企業規模・業界の傾向)
まず「退職金のない会社の割合」ですが、前述の厚生労働省の調査によると、退職金制度がない企業は 約25%とされています。
この数字を知るだけでも、「退職金がない=珍しい・危険」という考えは誤解だとわかります。
もう少し分解して企業・業界別の特徴も見てみましょう。
企業規模別の特徴
- 1000人以上の企業:退職金制度なしが10%程度
- 30人から99人の企業:退職金制度なしが30%程度
中小企業は財務余力の問題や制度運営の手間から、退職金制度の導入が難しいケースが多いのが理由です。
業界別の特徴
業界によっても傾向は異なり、
- IT・ベンチャー:退職金なしが多い(給与に反映が一般的)
- 製造業:昔ながらの人事制度が残っているため退職金が支給される傾向
- 外資系:退職金制度なしが多い(代わりに給与が高い)
外資系では、退職金制度より「企業型DC」や「高めの給与」を提供し、従業員が自分で資産形成する文化が根付いています。
私が在籍してきた外資系企業は、日本で設立されてからの期間が長い企業を除き、すべて退職金制度はありませんでした。
ただし、その分、給与ベースが日系よりも高く、企業型DCのマッチング拠出(会社が上乗せ)の制度を導入しているところもありました。
「退職金がないから駄目」というより、「どう報いるかの仕組みが違う」という感覚に近いです。
退職金制度があっても「もらえない」ケースがある理由
退職金制度がある企業でも「結局もらえない」ケースが意外と多いことをご存じでしょうか?
これは働く側にとって盲点になりやすいポイントです。
代表的な“もらえない3つの理由”
① 勤続年数が足りない
企業によっては「3年」「5年」「10年」など勤続年数の条件があり、それを満たさないと退職金はゼロ。
転職が当たり前になった現代では、長く働ける保証がないため、この条件は意外とハードルが高いのです。
私も実際に在籍年数が1年、2年だった勤務先では支給される条件を満たさなかったため、退職金の制度はあるにもかかわらず、実際には退職金を受け取ることなく退職したことがあります。
② 雇用形態の違い(契約社員・派遣・アルバイト)
制度があっても「正社員のみ対象」という企業は珍しくありません。
特に契約社員・パート・派遣社員は対象外にされる傾向にあります。
例:
- 正社員 → 退職金あり
- 契約社員・パート → 就業規則で対象外とされることも
- 派遣社員 → 派遣元によるが対象外が多い
③ 就業規則の規定による制限
例えば以下のような条件がある企業もあります。
- 懲戒処分があると減額
- 自己都合退職だと減額
- 業績評価に連動して変動する
表面上「退職金あり」と書いてあっても、実際の支給額が少なくなるケースも珍しくありません。
退職金のない会社が増えている企業側の事情
退職金制度を導入しない企業が増えているのは、企業側の構造的な事情が背景にあります。
理由①:退職金制度の運用には“莫大なコスト”がかかる
退職金は、企業にとって将来の大きな債務(負担)です。
そのため、企業は毎年“退職給付引当金”を積み立てなければなりません。
これは中小企業にとっては非常に重い負担になります。
特に、事業・収益の変動が激しい企業は、固定費になる退職金を避け、柔軟な給与制度にシフトする傾向にあります。
理由②:成果主義・年俸制への移行
外資系ではすでに主流ですが、日系企業も徐々に成果主義に移行しつつあります。
成果主義の世界では、
- 給与
- ボーナス
- インセンティブ
がメインで、退職金は重視されません。
“今の成果に対して即時報酬を支払う”
という考え方のため、長期的な退職金制度との相性が悪いのです。
理由③:成長フェーズの企業は資金を人件費より投資に回したい
スタートアップや急成長企業は、
- 事業運営のコスト
- 採用
- システム投資
などに資金が必要です。
退職金は「将来出ていく大きな固定費」になるため、制度を作る余裕がないのが実情です。
私が在籍した外資系エンタメ企業では、退職金はなかったものの、給与が市場平均より20〜30%高かったため、退職金がなくても十分メリットがありました。
逆に、日系の中小企業では退職金制度があったものの、支給されるための在籍期間(5年)のハードルが高く、結局メリットを享受できませんでした。
退職金のない会社で働くメリットとデメリット

「退職金がない会社ってどうなの?」と感じる方は多いですが、実はメリットとデメリットの両面があります。
退職金がない=完全に損というわけではなく、給与が高い・キャリアの自由度が高いなど“現役時代に得られるメリット”も大きいケースがあります。
一方で、老後資金を自分で準備しなければならないなど、将来に向けた計画性が求められます。
ここでは、私の経験をもとに、退職金なし企業のリアルなメリット・デメリットを、できる限り具体例とともにわかりやすく解説します。
まずは3つのメリットを見ていきましょう。
メリット①給与・賞与が高い
退職金がない会社で働くメリットは、「現役のうちに得られる金銭的リターンが大きい」ことです。
まず、退職金制度がない企業は、退職給付引当金(将来の退職金のための積立)が不要なため、その分を給与やボーナスに回す傾向があります。
特に外資系やIT企業では、退職金制度の代わりに、
- 基本給が高い
- ボーナス比率が高い
- 職務給が市場価値に応じて上がる
というメリットがあります。
私は外資系で働いた際、退職金はありませんでしたが、年収が日系の同業他社よりも100万円から200万円高く、正直「退職金より毎年の給与が高いほうがありがたい」と思える状況でした。
特に若いうちは、手取りが増えるほうが生活の安定や投資の余力が生まれます。
メリット②転職しやすくキャリアの自由度が高い
私が一番実感するメリットはこれです。
退職金がある会社に在籍していると、退職金を放棄・減額されるリスクを感じてしまうため、転職しづらく問題を先延ばしにする傾向になります。
逆に退職金がない会社は、「辞めても金銭的なダメージが少ない」ため、自分が選択するタイミングで心理的に転職しやすいメリットがあります。
- 複数社で経験を積みたい人
- スキルアップ重視でスピード感をもってキャリアを構築したい人
には、むしろ退職金制度がない会社のほうが向いていることも多いです。
メリット③自分で資産形成できる自由がある
退職金というのは、ある意味“会社が強制的に積立してくれる仕組み”ですが、自分で
- iDeCo
- 新NISA
- 投資信託
などを選んだほうが、利回りが高くなる場合もあります。
さらに、その時の自分の家計の状況に応じて、
- 独身時代・子供が独立 → 拠出額を増やす
- 子育て中・資格取得中 → 拠出額を減らす
といった形で資金の拠出額を柔軟に変更することができるのもメリットです。
また、住宅ローンの繰上返済も、早い時期に行う方が効果が高くなります。
それでは次に3つのデメリットを見ていきましょう。
デメリット①住宅ローンや教育費など「まとまったお金が必要な場面」に不利
退職金は、住宅ローンの返済原資として見なされることがあり、退職金がないと金融機関の審査に影響する場合があります。
また、子どもの教育費など、まとまった資金が必要な場面で「退職金で補填できない」というのは、精神的にも負担になります。
デメリット②退職金のない会社は福利厚生が弱いケースも多い
退職金制度がある会社は、
- 家族手当
- 住宅手当
- 長期休業時の補助
などを整備しているケースがあります。
退職金制度のない企業は、こうした福利厚生も同時に簡素化していたり、長期間勤続する社員に報いる制度がなかったりする場合があります。
デメリット③将来に対する不安が精神的負担になる
退職金がないと、「本当に大丈夫かな…」という漠然とした不安を抱え続ける人もいます。
将来十分な年金を受け取れるのか、インフレに耐えられるのか、といった様々な不安要素がありますよね。
特に30代後半〜40代になると、老後資金が現実味を帯び、精神的ストレスが高まりやすいです。
老後資金の不安を解消する方法は後ほど解説します。
退職金のない会社から転職すべきか残るべきかの判断軸

退職金のない会社に勤めていると、「このまま働き続けて大丈夫?」「転職したほうがいい?」と迷う瞬間があります。
実際、退職金がない会社でも安心して働けるケースもあれば、早めに抜け出したほうがいいケースもあります。
ここでは、10回転職した筆者の経験をもとに、「転職すべき会社」「残ってもよい会社」を見極めるための判断基準を整理します。
退職金の有無ではなく、総合的な“キャリアの収支”で判断できるようになります。
転職を前向きに検討すべき5つのパターン
退職金がない会社でも、環境が良ければ問題ありません。
しかし、以下の5つのパターンの状態が複数当てはまる場合は、早めの転職を真剣に検討すべきです。
パターン① 給与が市場相場より著しく低い
これは最も危険なサインです。
退職金がないうえに給与も低い会社に在籍することは、「総報酬(給与+ボーナス+退職金)」で経済的に不利な状況です。
年収データの比較には以下が有効です:
例えば、同業界・同職種のデータと比較して年収ベースで100万円以上差がある場合は、長期的に見て不利な状況にあると考えられます。
パターン② 企業型DCや福利厚生など代替制度が一切ない
退職金なし+代替制度なし(企業型DCや各種手当)=老後資金を完全に自力で作る必要がある状態。
これは経済的なリスクが高く、不安も大きくなります。
一方、給与が相場よりも高い場合は自分の工夫でデメリットを補うことも可能です。
パターン③ 会社の将来性が不透明
売上が落ち続けている会社や、競争力のない業界の会社は、長期的に不安。
退職金のない会社は、そもそも従業員に対する将来の保障が弱いので、会社が傾くと一気に不利になります。
パターン④ スキルが身につかない・仕事が将来に繋がらない
キャリア上でリスクなのは「市場価値が上がらない会社にいること」です。
退職金がない会社ほど、自分のスキル成長が重要です。
在籍している会社が成長する市場にいるのか、自分がスキルアップできる環境にいるのか、確認しましょう。
パターン⑤ 退職金がないことに強い不安を感じ、日々の生活に影響している
精神的負荷は軽視できません。
将来への不安が募る環境は、長期的に健康にも悪影響を及ぼします。
一番良くないのは、不安な状態にあるにもかかわらず、対策を検討せずに問題を先送りにすることです。
残る選択もアリな4つのパターン
退職金がない会社でも、「むしろ残ったほうがいい」ケースも存在します。
退職金の有無だけで判断せず、会社の“総合的なリターン”を見ることが重要です。
ここでは残った方が良い4つのパターンを紹介します。
パターン① 給与水準が高く、待遇が良い
退職金がない代わりに、
- 年収が同業比で高い
- ボーナスが多い
- 福利厚生や手当が豊富
といった形でいま経済的なメリットを得ることできるが状態。 これは大きな強みです。
長期的に見ても、毎年の手取りが多いほうが退職金より価値があることは珍しくありません。
パターン② スキルアップ・挑戦できる環境がある
キャリアにおいて最も重要なのは自分の市場価値を高めること。
退職金は後からでも準備できますが、市場価値は今日から積み上げないと伸びません。
例:
- エンジニア:最新技術に触れられる
- 営業:大口案件を担当できる
- マーケ:多様な事例からデータ分析を学べる
- グローバル企業:海外のパートナーとの業務経験を積める
→ どれも将来の年収に直結するスキル
パターン③ 会社の将来性があり、成長フェーズにある
成長企業は、給料アップ・昇格・新しい役割など“チャンス”が豊富です。
このような環境であれば、その会社でキャリアアップすることも可能ですし、その会社の実績をアピールして転職によって新しい環境に挑戦することができます。
キャリアアップの観点では、退職金がないデメリット以上のメリットがあります。
パターン④ 企業型DCや代替制度がある
退職金はないけど、その分「企業型DC」を導入している企業は、運用成績によっては実質的に退職金制度に見劣りしない価値があります。
また、自己責任で運用することによりマネーリテラシーを高めることができます。
人生の早い段階から経験することで生涯使える知識・経験を身に付けることは大きなメリットです。
私が退職金なしの外資系で働いていたときは、年収も高く、グローバル企業での経験・交渉力・法務スキルなどが鍛えられ、市場価値が一気に上がりました。退職金がなくても、この経験は“生涯年収”に大きく影響しています。
退職金なしでも後悔しないキャリア&お金の備え方

退職金がない会社で働く場合でも、
「老後資金が不安…」
「これからどう備えればいい?」
と焦る必要はありません。
大切なのは、仕組みを正しく理解し、今から計画的に動くことです。
ここでは、老後に必要なお金の考え方、iDeCo・新NISA・企業型DCなどの制度をどう使うか、そしてキャリアで“稼げる力”を身につける方法を、実体験ベースでわかりやすく解説します。
退職金がなくても後悔しないための、現実的で再現性の高い行動ステップをまとめました。
老後の必要額をざっくり把握して「じぶん退職金」を設計する
退職金のない会社で働く場合、まず最初に必要なのは「老後にいくら必要か」を知ることです。
細かく計算する必要はなく、“ざっくり”把握すれば問題ありません。
老後に必要なお金の目安
総務省の調査によると、夫婦2人の老後生活費は平均で月約25〜30万円。
また、厚生労働省によると、年金の受給額は、会社員の夫婦で 月22〜23万円 程度(厚生年金+国民年金)が平均と言われています。
→ 収入と支出の平均額で計算すると、毎月2〜8万円ほど不足する計算 です。
老後が20〜30年続くと仮定すると、必要な「じぶん退職金」は、ざっくり480万円〜2880万円程度が目安になります。
退職金なしの場合の考え方
退職金がない=ゼロからスタートではありません。
重要なのは、
じぶん退職金 = 積立投資 + 貯蓄 + 企業型DC(あれば)+ スキル・経験による年収アップ
です。
特に、昇進・転職による「スキル・経験による年収アップ」は、長期的には退職金に匹敵する価値があります。
具体例:40歳から月3万円ずつ積み立てた場合*
- 年率4%で運用 (インデックス投資の過去実績の平均値は3%から7%)
- 運用期間:40歳→65歳(25年間)
→ 25年後の資産:約1,500万円*
例えば、退職金のある会社よりも月給ベースで3万円多く得ていれば、このように退職金ゼロでも、十分に準備できます。
*計算をシンプルにするため、税金、社会保険料等の要素は考慮していません。
退職金がなくても、「老後に必要な額をざっくり把握し、毎月の積立を続ける」だけで十分カバー可能です。
準備の第一歩は、自分に必要な金額を知ることから始まります。
iDeCo・新NISA・企業型DCなどを使った資産形成の基本
退職金がない会社で最も大切なのが、「自分で積み立てる仕組みを作る」ことです。
その中核になるのが iDeCo・新NISA・企業型DCの3つです。
私はこれらすべて使いましたが、これらは節税効果が高く、”今得られるメリット”があるのも特徴です。
一方、投資であることには変わりませんので、適切なリスク管理も求められます(私はコロナ禍の際には資産が3割減った経験もしました…)。
① iDeCo(個人型確定拠出年金)
iDeCoは「自分で作る年金」の制度で、掛金が全額所得控除になるため、節税効果が高い制度です。
参考:国民年金基金連合会(iDeCo公式)
- 掛金 → 全額所得控除(節税になる:今得られるメリット)
- 長期の積立に向いている
- 60歳まで引き出せない(デメリットでもあり強制力でもある)
iDeCoは退職金代わりに使うには最適な制度です。
② 新NISA
新NISAは「税金がかからない投資枠」で、
- 年間360万円まで投資可能
- 利益が非課税
- 期限なし
という、制度です。
インデックス投資で長期運用すれば、年率3〜7%のリターンも狙うことができます(※過去の実績)。
私は旧NISA時代から利用していますが、iDeCoよりも選択できる投資先が多く、投資金額を柔軟に設定できる点にメリットを感じています。
③ 企業型DC(企業型確定拠出年金)
会社が積み立ててくれる“退職金制度の現代版”。
毎月拠出する金額は決まっていますが、従来の退職金制度とは違って実際に得られる退職金は運用結果次第、という制度です。
会社によっては「マッチング拠出」といって、社員が拠出した分に会社が上乗せしてくれる場合もあります。
- 税制優遇あり
- 会社が負担してくれるのでコスパが良い
- 退職金なし企業の重要な代替制度
私が勤務していた外資系企業(退職金なし)では、会社側が2.5万円/月までマッチングしてくれましたので、自分の拠出額2.5万円/月と合わせて毎月5万円の積立を行っていました。
退職金がなくても、税制優遇のある制度で長期積立することにより、むしろ“退職金より効率的に”老後資金を作れます。
デメリットは、企業型DCを導入している会社は増加傾向にはあるものの、特に中小企業では導入している会社が限られていることです。
専門家を活用して、制度とキャリアの両面から最適な選択をする

退職金がない場合、「キャリア」と「お金」の両面をバランスよく考えることが大切です。
この2つを同時に改善する近道は、専門家(転職エージェント・FPなど)を活用することです。
転職エージェントを使うメリット
転職エージェントは、求人票ではわからない“実態”をヒアリングしてくれます。
例:
- 退職金または企業型DCの制度があるか
- 退職金のモデル支給額・支給条件(在籍年数)
- 福利厚生のメニュー
- 離職率
- 成長環境の有無
私も10回の転職で、約半数で転職エージェントを利用しました。
転職先を評価する際には内部情報が非常に重要なのですが、個人で収集できる情報には限界があります。
転職エージェントのヒアリング力を活用して転職の判断に必要な情報を入手しましょう。
ファイナンシャルプランナー(FP)に相談するメリット
お金の悩みもプロに相談することができます。
ファイナンシャルプランナー(FP)に相談するメリットは以下のとおりです。
- 老後資金の不足額を計算してもらえる
- iDeCo・新NISAの活用法を教えてくれる
- 家計の改善ポイントがわかる
ただし、FPの”無料相談”を利用する際は注意が必要です。
手数料の高い商品や自分が理解できない仕組みの商品を紹介される可能性があるからです。
無料相談で何か商品を提案されたら、その場で契約することは避けて、いったん持ち帰って慎重に検討しましょう。
私はクレジットカード会社が主催するお金の無料相談に参加した際に、FPから外貨建ての保険商品を強く勧められ不安に感じたことがありました。
後で調べてみると、そのFPは保険代理店であることがわかりました。
結局、保険会社から手数料を受け取っていない独立系のFPを探して、数万円の費用を払って投資先のポートフォリオの作成をサポートしてもらいました。
キャリアとお金はセットで考えるべき
退職金がない場合、以下の3点を同時に考える必要があります:
- 今の会社に残ると今後の収入・資産はどうなるか
- 年収を上げられる転職先があるか
- 老後資金をどう積み立てるか
自分ひとりで判断することに不安がある場合は、専門家のアドバイスも取り入れてみましょう。
退職金がない会社で働くときこそ、
- キャリアの専門家(転職エージェント)
- お金の専門家(FP)
をうまく活用し、「収入アップ × 老後の安心」の両方を実現するのが最適解です!
退職金のない会社は危険?:まとめ

「退職金のない会社って大丈夫なの?」という不安は、多くの人が抱えるものです。
でも、この記事をここまで読んでいただいた方は、もう“退職金の有無だけで会社を判断してはいけない理由”や、“転職すべき会社・残っていい会社の違い”が理解できているはずです。
退職金は確かに大きなお金ですが、それ以上に大切なのは キャリアの伸びしろと、現在の収入・将来の資産形成のバランス です。
退職金がなくても、企業型DCやiDeCo、新NISAを活用すれば、自分で「じぶん退職金」を作ることは十分可能ですし、むしろそっちのほうが効率的な場合もあります。
実際に、私は40代半ばで退職金のある会社を退職し、そこで得た退職金を元手に投資を始めました。
退職金を当てにできないからこそ、生涯使えるマネーリテラシーも向上するメリットも実感しています。
そして、何より忘れてはいけないのは、今の会社であなたの市場価値が上がるかどうか。
退職金より、あなたのスキルや経験こそが、退職後の期間も含めた“生涯年収”を決める大きな資産です。
最後に、この記事の重要ポイントを整理します!
【この記事の重要ポイント】
- 退職金のない会社は約4社に1社と珍しくない
- 「退職金なし=やばい」は誤解。大事なのは総合的な待遇
- 危ない会社→「低賃金 × 成長なし × 将来性なし」
- 残って良い会社→「高収入 × スキル向上 × 成長フェーズ」
- 退職金がなくても iDeCo・新NISA・企業型DC で十分に老後資金は作れる
- キャリアとお金の専門家も活用する
- 最終判断は「市場価値が上がる環境かどうか」
転職でも現職に残る場合でも、「自分の人生を自分で選べた」と思える選択がベストです。
不安を抱えたまま立ち止まるより、一歩だけ前に進んでみましょう。
最後まで読んでくださりありがとうございました!この記事が退職金のない会社で悩む方の参考になれば幸いです。









