リファレンスチェックを頼める人がいない?転職のプロの解決策とは?
応募先から「内定前にリファレンスチェックを実施しますので、リファレンスに応じてくれる方を2名出してください」と言われて、
「頼める人、いないんだけど…」と固まってしまったことはありませんか?
現職にバレるのが怖い。
前職の上司とはもう疎遠。
そもそも、誰に頼むのが“正解”なのか分からない。
これは転職活動をしている人の多くがぶつかる悩みです。
でも安心してください。リファレンスチェックは「上司がいない=詰み」ではありません。
私は、日系・外資あわせて10回の転職を経験してきました。
その中で学んだことは、採用企業が本当に見ているのは「誰に頼んだか」ではなく、
“この人は入社後もウチにフィットして同じ働き方ができそうか”という適応力と再現性
です。
つまり、リファレンスチェックの目的を理解し、準備さえ間違えなければ、対処法はあります。
この記事では、「リファレンスを頼める人がいない」と悩むあなたが
今日から何をすればいいかが分かり、行動に移せる状態になることをゴールにしています。
- リファレンスチェックを頼める人がいない場合の解決ロードマップ
- リファレンスチェックの目的と評価ポイント
- 「上司じゃなくてもOK」な依頼すべき人トップ5
- どうしても候補がいない場合の現実的な4つの代替策
- リファレンスチェックを拒否するときの注意点
- リファレンスチェックの依頼方法
- よくある7つの質問と回答
「リファレンスを頼める人がいないのが不安で、次に進めない」
そんな状態から抜け出すための実践的な答えを、全部まとめていますので、ぜひ最後までお付き合いください!
リファレンスを「頼める人がいない」場合の解決ロードマップ

リファレンスチェックで「頼める人がいない」と悩む人の多くは、実は“対処の正解が分からない”だけの場合も結構あります。
採用企業が見ているポイントを正しく理解し、上司以外も含めた候補を整理すれば、この問題はかなりの確率で解決できます。
ここでは、企業側の本音、頼める人の考え方、そして今日から取るべき3つのステップを順番に整理します。
- 上司じゃなくても問題ない理由
- 企業が本当に確認したい評価軸
- 悩んでいるタイプの切り分け
①「上司じゃなくてもOK」なケースが大半
リファレンスチェックは、直属の上司でなくても問題ないケースがあります。
理由は、リファレンスチェックで採用企業が知りたいのは、「その人の実際の働き方」だからです。
多くの人が「上司に頼めない=詰み」と感じますが、これは誤解です。実際のリファレンスチェックでは、
- 一緒にプロジェクトを進めた同僚
- 他部署のマネージャー
- 取引先やクライアント
などが候補になることも珍しくありません。
背景には、働き方の変化があります。
近年は、プロジェクトベースやマトリクス型組織(※複数の上司・評価軸が存在する組織形態)が増え、「直属の上司=あなたを一番知っている人」とは限らなくなっています。
筆者自身も10回の転職の中で、直属の上司以外を指定して問題なく通過したケースが何度もありました。
重要なのは「役職」ではなく、「何を語れる人か」です。
②企業が見ているのは「再現性のある働き方」
企業がリファレンスチェックで確認しているのは、「入社後も同じ成果を出せそうか」(再現性)です。
多くの求職者は「悪く言われたらどうしよう」と不安になりますが、実際に聞かれる質問の多くはかなり実務寄りです。例えば、
- どんな役割を担っていたか
- 困難な状況でどう行動したか
- 周囲とどう連携していたか
ここで言う「再現性」とは、環境が変わっても同じレベルのアウトプットを出せるかという意味です。
これは面接だけでは判断しづらいため、第三者の視点としてリファレンスが使われます。
つまり、企業は粗探しをしたいわけではありません。「この人はフィットするか」の答え合わせをしたいだけです。
だからこそ、あなたの働き方を具体的なエピソードで説明できる人を選ぶことが、何より重要になります。
③「頼めない」or「適切な候補者が分からない」?
「本当に頼めない」のではなく、「候補の考え方が整理できていない」だけかもしれません。
まず切り分けたいのは、次の2パターンです。
A:頼む人がいないケース
- 現職にバレたくない
- 人間関係が悪く、連絡できない
B:頼む人が分からないケース
- 上司しか思い浮かばない
- 誰が適任か判断できない
Bのケースの場合は、
「自分の仕事を具体的に説明できる第三者は誰か?」
という視点で過去を棚卸しするだけで、候補が見つかることがほとんどです。
Aの場合も、代替案の提示や実施タイミングの調整で乗り切れるケースがあります。
重要なのは、代替案を検討することなく「できません」と伝えないこと。
この切り分けができるだけで、リファレンスチェックは、“よく分からない恐怖”から“対処可能なタスク”に変わります。
ここから先は、順番に解決していくだけです。
リファレンスチェックの目的と3つの評価ポイント

リファレンスチェックの目的は、「粗探し」ではなく、採用後に安心して一緒に働けるかを確認する最終チェックです。
ここを誤解すると、無駄に怖がったり、逆に準備不足で落ちてしまいます。
企業が見ている3つのポイントと流れを最初に理解しておくだけで、対策の方向性が一気にクリアになります。
ここではリファレンスチェックの目的の3つの評価ポイントについて説明します。
- いつ・どのタイミングで、誰に何が聞かれるのか
- 評価されるのは「実績・協働性・リスク」の3点
- 落ちる人の多くは準備か人選を間違えている
①リファレンスチェックの実施タイミングと流れ
リファレンスチェックは多くの場合、最終面接後〜内定前後に実施され、内容はほぼ決まった質問が中心です。
流れを知っておくだけで、必要以上に不安になることはなくなります。
一般的な流れは以下の通りです。
- 企業から「リファレンスチェック実施」の打診
- 応募者がリファレンス提供者(1〜3名)を提出
- 企業または外部調査会社が連絡
- 電話・オンライン・書面で質問(15〜30分程度)
質問内容は意外とシンプルで、
- 一緒に働いた期間・関係性
- 担当業務や役割
- 強み・改善点
- チームでの働き方
- マネジメントのスタイル(管理職の場合)
といった事実確認+行動面が中心です。
リファレンスチェックは応募者がいないところで実施されるので、リファレンス提供者の「回答内容」を完全にコントロールできない点に注意です。
ただし、リファレンス提供者に事前に流れを説明し、質問内容を共有することは問題ありません。
私は、これまで友人・元同僚のリファレンスに応じてきましたが、想定外の質問をされたケースはほぼありません(しつこく応募者のネガティブ要素を引き出そうとする人事担当者はいました)。
流れを知っているかどうかで、心理的な負担は大きく変わります。
②リファレンスチェックで見られるのはこの3点!
結論:
リファレンスチェックで見られるポイントは、①実績の裏取り②協働性③採用リスクの3つだけです。性格の好き嫌いを評価される場ではありません。
それぞれを簡単に整理すると、以下の通りです。
| 評価ポイント | 見られている内容 |
| 実績の裏取り | 面接や職務経歴書の内容とズレがないか |
| 協働性 | 上司・同僚・他部署とどう関わっていたか |
| 採用リスク | 極端な問題行動がないか |
例えば「売上を伸ばしました」という実績があれば、
「どんな役割で、周囲とどう連携したのか」
が確認されます。
これは再現性(※別の環境でも同じ成果を出せそうか)を見るためです。
私の経験上、リファレンスチェックで落とされる人のケースは、
- 自己評価と第三者評価のズレが大きいケース(虚偽レベルで実績を盛っている等)
- 勤務態度に問題があったにもかかわらず本人が自覚していないケース
がほとんどでした。
逆に言えば、普段の働き方をある程度正確にに説明できる人なら、過度に心配する必要はありません。
③落ちる原因はだいたい「準備不足」か「人選ミス」
リファレンスチェックで不利になる原因の多くは、準備不足か人選ミスのどちらかです。
能力や実績そのものが原因になるケースは、実はかなりまれです。
よくある失敗例を挙げると、
- 自分の仕事内容をよく知らない人を選んでしまう
- 事前説明なしで突然連絡がいく
- 面接で話した内容とズレた評価が返ってくる
特に多いのが、「役職が高いから」という理由だけで候補者を選ぶケースです。
実際には、あなたの仕事を具体的に説明できない人だと、評価が曖昧になりやすく、結果的にマイナスになります。
私がリファレンスを依頼する際は、
- 質問されやすいポイントを事前に共有
- 自分の転職理由・強みと話を揃える
- 連絡方法や時間帯に配慮する
といった点を押さえています。
リファレンスチェックは「誰を選び、どう準備するか」で、結果の大半はコントロールできます。
ここを押さえるだけで、通過率は確実に上がります!
誰に頼むのが正解?|候補の優先順位トップ5

リファレンスチェックで重要なのは肩書きではなく、あなたの働き方と成果を具体的に説明できるかです。
迷ったら「一緒に仕事をして、業務の過程と結果を知っている人」から順に選ぶのが正解。
リファレンスを依頼する人は、以下の優先順位で検討するのがおすすめです!
- 第一候補:一緒に成果を出した元上司
- 第二候補:同僚・プロジェクトメンバー
- 第三候補:他部署の関係者
- 第四候補:社外の取引先・クライアント
- 第五候補:発注側の担当者
第一候補:一緒に成果を出した元上司・役職者
最優先は、あなたの成果とプロセスを具体的に語れる元上司・役職者です。
多くの人が「直属の上司でないとダメ」と思いがちですが、企業が知りたいのは評価制度上の上下関係ではありません。
- どんな役割を担い
- どんな課題にどう向き合い
- 周囲とどう連携して成果を出したか
これを語れるなら、プロジェクト上のマネージャーや、マトリクス組織(※複数の上司・評価軸が存在する組織形態)のマネージャーでも十分です。
私自身、他部署の同僚や後輩からリファレンスの依頼を受けることも多く、結局、回答の質がすべてだと実感しています。
第二候補:同僚・PJメンバー
同僚やプロジェクトメンバーは、日々の働き方を最もリアルに説明できる存在として有効です。
「同僚って弱くない?」と思うかもしれませんが、実は評価ポイントによっては上司より強いこともあります。特に、
- 協調性(※チームでの働き方)
- 上司・同僚とのコミュニケーションの取り方
- トラブル時の対応
といった点の評価は、横で一緒に仕事をしていた人の方が正確です。
具体例:
営業チームで大型案件を担当し、役割分担や調整を一緒に行っていた同僚。あなたの強み・弱みを具体的なエピソードで話せる。
注意点は、単なる仲良しではなく、仕事の文脈を説明できる人を選ぶこと。ここを間違えなければ、同僚は有力な依頼候補です。
第三候補:他部署の関係者
他部署の関係者は、客観性が高い「横串評価」として評価されやすい存在です。
横串評価とは、直属ライン外から見た評価のこと。利害関係が薄いため、「えこひいきがない」と判断されやすいのが強みです。
例えば、営業職だった場合、
- 宣伝・広報
- 経理
- 法務
- IT
など、業務で密に連携していた部署があれば有力候補になります。
具体例:
営業職の応募者と頻繁に調整していた法務担当者であれば、応募者の契約交渉の進め方やリスク判断を具体的に説明できる。
日系企業から外資系へ転職した際のリファレンスチェックでは、プロジェクトで関わっていた他部署の同僚を指定し、問題なく受け入れて頂きました。
「社内でどう見られていたか」を示せる点が評価されたと感じています。
第四候補:社外の取引先・クライアント
条件を満たせば、社外の取引先・クライアントは非常に強力なリファレンスになります。
強みは、
- 社外視点での評価
- 成果物・納期・品質への評価
- トラブルの対処法
を具体的に語れる点です。
ただし社外関係者の場合、注意が必要です。
- 守秘義務に抵触しない
- 利害関係が明確で説明できる
- 依頼者の勤務先がリファレンスを許可している
外資系では勤務先・元勤務先以外の関係者であっても比較的受け入れられやすいですが、事前に応募先に確認するのが安全です。
第五候補:業務委託・派遣・フリーランスの発注側担当者
雇用形態に関係なく、発注側であなたの仕事を評価していた人は有効な候補です。
近年は働き方が多様化し、
- 業務委託
- 派遣
- フリーランス
での経験も一般的になっています。企業側もこの点は理解しています。
評価されるのは、
- 成果物の質
- 期限遵守
- 業務上のコミュニケーション
といったビジネスの基本です。
具体例:
業務委託として半年以上関わったクライアント側のプロジェクトマネージャー。納品した成果物のレビューを定期的に行っていた。
「雇用形態」より「実態を語れるか」が重要です。
「どうしても頼める人がいない」ときの4つの代替策

リファレンスチェックは「候補者がいなければ即アウト」ではありません。
企業の目的に沿った代替策を提示できれば、まだ十分に通過できる可能性はあります。
ここでは、実際に現場で使われている現実的な4つの打ち手を紹介します。
- 過去のつながりを洗い出す
- 企業に“納得される代替案”を出す
- 実施タイミングを調整してもらう
- 形式を変えてリスクを下げる
①過去のつながりから掘り起こす方法
「リファレンスチェックを頼める人がいない」と感じる人の多くは、探し方を間違えているだけかもしれません。
過去のつながりの棚卸しで候補が見つかるケースは珍しくありません。
ポイントは、いったん「役職」や「上下関係」を捨て、一緒に成果を出した人を思い出すこと。
以下の順でこれまでのキャリアを振り返ってください。
- 過去3社で関わったプロジェクト
- 定例ミーティングに出席していた人
- 自分のアウトプットをレビューしていた人
- トラブル時に一緒に対応した人
- 学生時代の恩師
- ボランティア・地域活動の代表者・仲間
「今は疎遠」「連絡しづらい」と感じるかもしれませんが、リファレンス依頼は評価をお願いする行為であり、私的な連絡とは別物です。
私自身も、退職後に疎遠になっていた他部署の元同僚からLinkedIn経由で依頼があり、引き受けたことが何度かあります。
私の肌感覚にはなりますが、LinkedInやEight等のビジネスSNSを活用している人は比較的リファレンスの依頼に応じてくれるケースが多い印象を持っています。
リファレンスを依頼する候補者は「今の距離感」ではなく「過去の事実」で探せばOKです。
②企業へ「代替案」を提示して通す(職務経歴の裏取りに寄せる)
候補が見つからない場合であっても、採用企業に対して何も提示しないのは避けましょう。
企業の目的に沿った代替案を提示すれば、まだ可能性は十分あります。
採用企業がリファレンスチェックを実施する目的は、
- 職務経歴書の裏取り
- 面接内容との整合性確認
- 実績の再現性
です。つまり「第三者による確認」ができれば形式は絶対ではありません。
代替案として現実的なのは、
人数を絞る場合:
- 特定業務に詳しい人物1名+実績を書面で補足
- 自分が関わっていたプロジェクト責任者1名に限定
- 転職エージェント経由での評価補足
実績を示す資料の例:
- 自社のサイト(自分(自分の成果)が紹介されている場合)
- ポートフォリオ
- 業界誌などでの紹介実績
- 推薦状
- LinkedInの「スキル推薦」(採用企業と共有する前に知人から推薦をもらっておく)
- 自分が関わった商品、コンテンツに掲載されているクレジット
伝え方の例:
「依頼できる人が限られているため、〇〇業務を最も把握している方1名に絞らせてください。その分、職務内容は詳細に書面で説明します。」
「今回利用している転職エージェントは登録して〇年です。これまでの私のキャリアを誰よりも理解されていますので、転職エージェントによるリファレンスをご検討ください。」
③実施タイミングをずらす交渉
リファレンスチェックの実施タイミングの調整は、現実的な選択肢になり得ます。
リファレンスチェックに応じることができない理由で特に多いのが、「現職にバレたくないので現職の上司にお願いできない」でしょう。
この場合、「〇〇のタイミングであれば対応が可能です」と交渉することも選択肢になります。
たとえば、オファー提示後・受諾前であれば、現職の上司に対して、
「実はある企業からオファーを頂いておりまして、受諾することにいたしました。つきましては、私のことをもっとも知っている〇〇さんにリファレンスをお願いできないでしょうか」
と依頼することも可能なケースがあるでしょう。
採用企業側も、時間と手間をかける以上、採用確度が高い段階でリファレンスチェックを実施したいのが本音です。
この利害は一致していますので、多少の実施時期の調整には応じてもらえる可能性があります。
④最終手段:リファレンスチェックの形式の変更
さらにどうしても難しい場合は、リファレンスチェックの形式を変えることでハードルを下げられるケースがあります。
代表的なのは、
- インタビュー形式ではなく書面で回答(メール・フォーム)
- 質問項目を事前に固定
- 所要時間を15分以内に限定
- 採用企業の質問に回答するのではく推薦状を提出
これにより、
- 依頼者の心理的負担が減る
- 守秘義務のリスクが下がる
- 評価のブレが小さくなる
私が経験したもっとも簡易的なリファレンスチェックの形式はアンケート形式で、あらかじめ用意された設問にWeb上で回答するものでした。
このような形式であれば、回答者は時間も場所も拘束されませんので依頼する人にも受け入れられやすいでしょう。
企業の目的(裏取り)が満たせるなら、形式は相談してみる価値ありです。
リファレンスチェックを拒否するときの注意点

「現職にバレたくない」という理由でリファレンスチェックに消極的になるのは当然です。
ですが、伝え方と段取りを間違えると不利になります。
大切なのは、企業の目的を理解したうえで、理由・代替案・条件をセットで提示すること。
ここでは2つの注意点について説明します。
- NGな断り方を避ける
- 企業が納得しやすい伝え方をする
①リファレンスチェックを拒否するときのNG例
「頼める人がいないので無理です」と伝えて断ってしまうのはNGです。
採用企業側に「協力的な姿勢がない」「不都合な事実を隠しているかも」と誤解されやすくなります。
また、もし他にリファレンスチェックに応じる応募者がいた場合、選考上不利になる可能性も否定できません。
企業がリファレンスチェックを求める背景は、
- 採用後のミスマッチ防止
- 応募書類・面接で得られた情報の確認
- 実績の再現性の確認
です。
ここに対して何の代替も示さないと、「確認ができない=不安が残る」という評価になりがちです。
また、ビジネスパーソンとしての対応力に対する評価も下がりかねません。
NG例
- 「現職にバレるのでできません」
- 「頼める人がいません」
これらは事実でも、採用企業の立場で“次の一手”が見えないのが問題です。
リファレンスチェックは義務ではありませんが、拒否の仕方次第で評価は変わる。
これがまず押さえるべきポイントです。
②リファレンスチェックを拒否するときの伝え方
拒否するときのコツは、理由・代替候補・条件提示をセットで出すこと。
これだけで、採用企業側の印象は大きく変わります。
- 理由:なぜ現職は難しいのか
- 代替候補:誰なら・どの方法であれば対応できるか
- 条件提示:どう形であれば進められるか
この3つのポイントを含めた例文を見てみましょう。
例文①
「現職の上司は、転職が確定していないタイミングではリスクが高いため難しいのですが、私の〇〇業務を最も把握している前職の△△様であれば対応可能です。実施はオファー後で、△△様の負担を考慮し、あらかじめ質問を限定した形でお願いできますでしょうか。」
例文②
「現職の関係者は転職が確定していないタイミングではリスクが高いため難しいのですが、インタビュー形式ではなく、アンケート形式の実施であれば、前職の関係者で対応可能です。」
この伝え方のポイントは、
- 採用企業の目的(裏取り)を否定していない
- 協力姿勢が見える
- 実務的な代替案がある
ことです。
依頼の仕方で通過率が変わる|依頼文のテンプレ&断られた時の対応

リファレンスチェックは「誰に頼むか」だけでなく、どう頼むかで通過率が大きく変わります。
雑にお願いすると断られやすく、評価もブレやすくなりかねません。
一方、事前準備と依頼の型を押さえれば、相手の負担を減らし、企業側の評価も安定します。
ここではリファレンスチェックを依頼する時の確認ポイントや依頼文について説明していきます。
- 依頼前に必ず確認すべき3点
- そのまま使える依頼文テンプレ
- 断られても詰まない切り替え方
- 事前に共有すべき3項目
依頼前に確認すべき3つのポイント
依頼前に3つのポイントをおさえておくだけで、承諾してもらえる可能性は大きく上がります。
逆にこれらのポイントを外すと、断られやすくなるだけでなく、評価内容も不安定になります。
チェックすべき3点は:
- 相手の負担
- 所要時間はどれくらいか(15〜30分が一般的)
- 電話か書面か
- 実施時間(業務時間内・外)
- 関係性
- 一緒に仕事をした期間・濃さ
- 最後に連絡したのはいつか
- 業務の内容・姿勢を説明できるか
- 守秘義務
- 社名を出して問題ないか
- 回答内容に触れてよい範囲
守秘義務は聞きなれないかもしれませんが、勤務先によっては他社のリファレンスチェックに応じる場合は勤務先の承認を必要とする場合があります。
私も実際にリファレンスを依頼した元上司に「勤務先に応じて良いか確認するのでちょっと待ってて」と言われたことがあります。
リファレンスチェックの依頼は“依頼の方法”が重要です。
コピペで使える依頼文(SMS/メール/LinkedIn想定)
依頼文は短く・具体的に・逃げ道を用意するのがコツです。長文や感情的な表現は逆効果になりがちです。
依頼文の例
ご無沙汰しております。突然のご連絡申し訳ございません。
現在転職活動をしており、〇〇の業務をご一緒した際の働き方について、応募先よりリファレンスチェックを実施したいと申し出を受けております。
つきましては、〇〇さんに簡単にお話しいただけないかというご相談です。
所要時間はオンライン形式で30分程度になる見込みで、お話頂く方は応募先の人事担当者になります。
お忙しいところ恐れ入りますが、ご検討頂けますと幸いです。ご負担になるようでしたら遠慮なく断ってください。
依頼文のポイント
- 突然の連絡を先に詫びる
- 対象となる業務内容を明確にする
- 所要時間を明示
- 断っても関係が壊れない一文を入れる
依頼内容の“分かりやすさ”が承諾率を上げます。
断られた時の切り替え手順
リファレンスを断られること自体は珍しくありません。
実際に、既に何人にも断られた末に私にたどり着いた依頼者もいました。
重要なのは、引きずらず、すぐに次へ切り替えることです。
断られる理由の多くは、
- 多忙である
- 社内ルール上リファレンスに応じることがNG
- 他人のキャリアに関わるプレッシャー
- 応募先からクレームを受けるのではないかという不安
であり、あなた個人の評価とは無関係です。
切り替えの手順はシンプルです。
- 即お礼+理解を示す
- 理由を深掘りしない
- 次の候補にすぐに依頼
NG行動
- 食い下がる(別の簡易的な実施方法があれば提案するのはOK)
- 理由を詮索する
- 返信しない
断られる前提で動くと、精神的にもスケジュール的にも安定します。
もし、相手も転職を検討している人の場合、自分もリファレンスチェックに応じることも伝えておくと効果的でしょう。
リファレンスを頼む人に事前に共有すべき3項目
評価のブレを防ぐ最大の武器は、事前に共有すべき重要な項目です。
これを渡すだけで、リファレンスチェックの質が一気に高くなります。
リファレンスを頼む人に共有すべき3項目
- 自分の役割・担当業務
- 期間
- ミッション
- 成果
- 採用企業が見るポイント
- 強み
- 協働性
- 改善点(※完璧でなくてOK)
- 想定質問(5〜7問)
- 応募者の強み
- 応募者のチームでの働き方
- 応募者の課題への向き合い方
リファレンスチェックは“事前のすり合わせ”が重要で、これらの項目を事前に共有することで回答のズレを回避することができます。
リファレンスチェックでよく聞かれる7つの質問と回答の準備

リファレンスチェックで落ちる原因の多くは、採用面接とリファレンスチェックの「回答のズレ」です。
よく聞かれる質問はほぼ決まっており、事前に整理しておけるものがほとんど。
ポイントは、面接・職務経歴書・第三者の評価を“同じストーリー”にそろえることです。
ここでは以下の3つのポイントからリファレンスチェックでよく聞かれる質問と回答準備について説明します。
- よく聞かれる7つの質問の意図を理解する
- 評価が割れる言い方を避ける
- 書類・面接とのズレをなくす
よくリファレンスチェックでよく聞かれる7つの質問
リファレンスチェックで聞かれる質問は、ほぼ以下の7パターンに集約できます。
これは企業が「入社後に同じ働き方ができるか(再現性)」を確認したいからです。
リファレンスチェックの代表的な7つの質問
- 強み:どんな点が優れているか
- 弱み:改善が必要だった点は何か
- 対人関係:チームでどう振る舞っていたか
- 期限:締切やプレッシャーへの対応
- 品質:アウトプットの精度・再現性
- 再現性:別環境でも成果を出せるか
- 懸念点:採用前に知っておくべき注意点
ここで重要なのは、「良い・悪い」を聞いているのではなく、具体的な行動と傾向を確認している点です。
具体例
質問:〇〇さんの強みは?
×「優秀でした」
○「担当業務の対応が早く、関係者を巻き込むのが得意でした」
私がこれまでの経験で感じたのは、抽象的な質問ほど評価が分かれやすいということ。
逆に、多少弱みがあっても、行動レベルで説明できていれば大きなマイナスにはなりません。
評価が分かれる言い方と刺さる答え方
リファレンスチェックでは、同じ内容でも「答え方」で評価が分かれることがあります。
ポイントは、主観ではなく「行動+結果+背景」で語られるかどうかです。
評価が分かれやすい答え方
- 「業務上の問題はありませんでした」
- 「特に目立つ言動は記憶にありません」
- 「真面目な人でした」
→ このような具体性のない回答は事実が見えず、良い評価につながりません。
刺さる言い方
- 「期限が厳しい案件でも、優先順位を整理して対応していました」
- 「衝突があった際も、論点を整理して合意形成していました」
| 観点 | 割れる | 刺さる |
| 表現 | 抽象的 | 行動ベース |
| 評価 | 感想 | 事実 |
| 印象 | ぼやける | 再現性が見える |
私の場合は、リファレンスに応じてくれる人に対して事前に「こういう観点で聞かれます」と伝えるようにしています。
逆に、自分がリファレンスに応じる場合も、依頼者に採用企業がどういったポイントを重視するのか確認する様にしています。
結果として、評価が安定し、面接内容とのズレも起きません。
面接・応募書類の回答との“ズレ”を防ぐ
リファレンスチェックで一番危険なのは、自分のアピール(職務経歴書・面接の内容)と第三者の評価が噛み合わないことです。
これが起きると、一気に採用企業からの信頼度が下がります。
ズレが起きやすいポイントは、
- 実績の大きさ(自分のアピール>第三者の回答)
- 役割の範囲(主導かサポートか)
- 強みの定義(自己評価と他者評価の差)
対策として有効なのが以下3点です。
- 職務経歴書の表現を実態をベースに言語化
- 面接で話したエピソードをリファレンス提供者に共有
- リファレンス提供者に「どこを見られるか」を伝える
ズレが生じる際の具体例
応募者:面接や応募書類で“リーダーシップが強み”とアピール
リファレンスの回答:“調整力が強み”で、リーダーをサポートしていた
この場合、回答のずれが発生しているため、リファレンスの回答の表現をよりリーダーシップ寄りに調整してもらう必要があります。
リファレンスチェック対策の本質は、自分とリファレンス提供者が同じ事実を同じ言葉で語ることです。
まとめ|「リファレンスチェックを頼める人がいない」で、転職を諦めるのはもったいない!

最後にこの記事のおさらいです!
- リファレンスチェックは「上司必須」ではない
- 採用企業が見ているのは実績・協働性・再現性の3点
- 依頼する人は元上司だけでなく、同僚・他部署・社外まで広げる
- 候補がいない場合は代替策の提案・実施形式の変更等を検討
- 依頼の仕方と事前準備で通過率は大きく変わる
- 一人で悩まず、転職エージェントを使うと突破口が見える
「リファレンスチェックを頼める人がいない」=詰みではありません。
多くの人がリファレンスチェックでつまずく原因は、
- 上司じゃないとダメだと思い込んでいる
- 採用企業の本当の目的を知らない
- 準備や伝え方を誰にも相談していない
のどれかです。
実際、企業が見ているのは、入社後にフィットして、同じ成果を出せるかという点。
だからこそ、リファレンスを頼む人は、同僚・他部署・社外関係者など、選択肢は意外と広くあります。
そして、どうしても一人で判断が難しいときに心強いのが、転職エージェントの存在です。
転職エージェントを利用すれば、
- リファレンスチェックの実施可否やタイミング調整
- 「このケースは代替案で通せるか?」の事前確認
- 企業への伝え方の壁打ち
を第三者目線でサポートしてもらえます。
私自身、10回の転職の中で「これは自分だけだと危なかったな…」という場面を、転職エージェントのサポートで乗り越えたことが何度もあります。
リファレンスチェックまで進んでいるということは、採用企業、転職エージェント、応募者の全員がその企業に採用されることを望んでいる状態です。
一人で悩み続けるより、使えるものは使って、前に進む。
それが転職活動をラクに、そして成功に近づけるコツです。
リファレンスチェックを頼める人がいないことで諦めるのではなく、ぜひこの記事の内容をヒントに利害関係者で解決策を見つけていただきたいと思います。
最後まで読んで下さりありがとうございました!この記事がリファレンスチェックを頼める人がいない人の参考になれば幸いです。










