「試用期間だけど、もう辞めたい…でも今辞めたらキャリアに傷がつくのでは?」
そんな不安を抱えて検索されたのではないでしょうか。
実際、私自身も10回の転職経験の中で、試用期間で退職を決断したことがあります。
そのとき一番つらかったのは、「辞める=逃げ」と思われるのではないかという周囲の目でした。
でも安心してください!
念入りに企業研究を行って入社したとしても、入社してみないと実際には分からないことも多くあります。
従って、これまで10回転職した経験と採用側で数多くの応募者の選考に関わった立場から、まずは試用期間中に退職を検討することは珍しくないことをお伝えしたいと思います。
試用期間でも退職は可能ですし、正しい手順を踏めば「円満退職」を実現できる可能性もあります。
さらに、短期離職をマイナスではなく「早めに方向転換できた強み」として説明する方法もあります。
この記事では、以下のポイントを網羅的に解説します。
- 試用期間中に退職できるルールと注意点
- 辞めるべきかどうかの判断基準とチェックリスト
- 円満に辞めるための最短3ステップ
- 角が立たない退職理由の伝え方テンプレ
- 短期離職を不利にしない転職戦略
この記事を読み終える頃には、「退職を決断すべきか」、「どう伝えるべきか」、「次にどう進むべきか」が整理され、不安が自信に変わるはずです。
転職は逃げではなく、「自分のキャリアを軌道修正できるチャンス」です。
私も実際に「短期離職」を経験しましたが、その後に方向性を修正し、むしろ転職先で昇進・年収アップを果たしました。
この記事では、そんな実体験から得たリアルなアドバイスも盛り込んでいます。
この記事は、
- 初めて正社員として働き始めたけど「想像と違う」と感じている
- 転職先で労働環境が過酷で、このまま続けるべきか迷っている
- 「履歴書に傷がつかないか心配…」と不安
そんな方々に特に有益な内容になっています。いま抱えている不安や迷いに答えを出す一歩になれば嬉しいです。
それでは試用期間中の退職について順番に見ていきましょう!

試用期間でも退職はできる?基本的なルールを理解しよう

転職活動中に「試用期間だけど辞められるのかな?」と悩む人は多いです。
結論から言うと、試用期間中でも退職は可能です。
労働基準法で労働者には「退職の自由」が認められています。
ただし条件や注意点があり、トラブルを避けるためには基本的なルールを知っておくことが重要です。
特に以下の3点を押さえておけば安心です。
- 法律上は「退職の意思は2週間前」でOK(無期雇用)
- 即日退職が成立しうるケースとリスク(安全衛生・重大な契約不備など)
- 試用期間中も労働契約は有効:社会保険・残業代の基本
①法律上は「退職の意思は2週間前」でOK(無期雇用)
民法627条では、期間の定めのない労働契約は「退職の意思表示から2週間」で終了できると定められています。
つまり、正社員の試用期間であっても同様に退職が可能です。
いっぽう、有期雇用契約の場合は、原則として契約期間満了まで働く義務があります。
ただし、有期雇用であっても、「労働条件の重大な違反」、「健康上の理由」など合理的な事情があれば中途退職も認められます。
- 正社員として試用期間3か月で入社 → 入社1か月で「やはり合わない」と感じた場合、2週間前に伝えれば退職可能。
- 契約社員で6か月の試用雇用 → 「体調不良で勤務が困難になった」と診断書を添えて説明すれば中途退職も成立しやすい。
②即日退職が成立しうるケースとリスク(安全衛生・重大な契約不備など)
試用期間であっても雇用契約は成立していますので、無期雇用の場合であれば、退職には原則2週間の予告期間が必要になります。
ただし、例えば、長時間労働やハラスメントによって健康状態が脅かされている場合、医師の診断書を提出すれば退職が認められるケースがあります。
また、給与未払い、社会保険未加入なども即日退職の理由として認められる可能性があります。
- 入社後すぐに月100時間を超える残業を強いられ、体調を崩した場合 → 医師の診断書を添えて即日退職を申し出た。
- 契約書に「社会保険完備」と記載があったのに実際は加入されなかった → 契約不履行として即日退職が成立した。
ただし「気持ち的にもう無理だから今日辞めたい」といった感情的な即日退職は認められません。
③試用期間中も労働契約は有効:社会保険・残業代の基本
一部の会社で「試用期間だから社会保険なし」、「残業代は出ない」という説明を受ける人がいますが、これは違法です。
試用期間中も通常の労働契約が成立しており、労働基準法などの法令に従って原則として正社員と同じ権利が適用されます。
- 試用期間中に社会保険未加入 → 本来は入社初日から加入が必要。
- 残業代が「試用期間中はなし」と言われた → 労基法37条に違反。実際には請求可能。
試用期間だからといって退職できないわけではありません。大切なのはここで説明した3つのポイントを理解することです。これを知っておくだけで、安心して次のキャリアへ進む判断ができます。
試用期間の目的とよくある誤解

試用期間の目的は「お互いにミスマッチを確認するための期間」です。
期間の長さは業界や会社ごとに異なりますが、私の10回の転職経験(11社の在籍経験)では、3か月〜6か月程度でした。
待遇についても誤解が多いのですが、法的には「労働契約が成立している以上、給与・社会保険などは原則同じ扱い」です。
ここでは、以下の2点をわかりやすく整理します。
- 目的と一般的な期間
- よくある誤解(本採用後との待遇差/研修期間との違い)
試用期間の目的と一般的な期間(業界平均の感覚値)
企業にとって試用期間は「採用前に期待した能力や人物像と実際のギャップがないか」を確認する時間です。
同時に、労働者にとっても「職場環境や仕事内容が自分に合っているか」を見極める大事なフェーズです。
つまり「会社が一方的に評価する期間」ではなく「お互いを確認する期間」だと理解しておくことが重要です。
試用期間の長さに法的な縛りはありませんが、3か月から6か月とされるのが一般的です。
例えば、私が過去に在籍した会社では以下の傾向がありました。
- 外資系・ベンチャー企業:6か月
- 日系大手企業:3か月
これまで11社に勤務した私でも6か月を超える試用期間は見たことがありませんので、6か月を超える場合にはしっかりと理由を確認すべきです。
試用期間のよくある誤解
よくある誤解と事実
| よくある誤解 | 事実 |
| 試用期間はアルバイト扱い | ✕:労働契約が成立しているので正社員と同じ権利あり |
| 社会保険は試用期間終了後から | ✕:入社日から加入義務あり |
| 残業代は出ない | ✕:試用期間中も法律で支払い義務あり |
| 研修期間=試用期間 | ✕:研修は教育、試用は実務の評価 |
例えば、私が過去に在籍した会社では、
- 試用期間と本採用後の給与は同じ
- 試用期間の給与は本採用後の給与よりも低く設定
の2パターンがありました。
雇用契約で、あらかじめ試用期間の給与を低く設定することは可能ですが、最低賃金を下回ることは違法になります。
試用期間だからといって待遇が劣るのは誤解。正社員と同じ労働者の権利がある。研修と試用は似て非なるものであり、分けて考えることが重要です。
「試用期間中に辞めるべきか」を決める3つの基準とチェックリスト

「試用期間中に辞めるかどうか」は感情だけで決めてしまうと後悔しやすいです。
辞めるかどうかの判断の基準は以下の3つです。
- 「辞めるべきサイン」が出ているか
- 「辞めるメリット」が明確か
- 「デメリット」を理解し対応策を持てるか。
この3つを順番に考えることで、自分にとって後悔のない決断ができます。
ここでは具体的にこれら3つのポイントを解説していきます!
①試用期間中でも退職を検討すべき7つのサイン
- 説明と実態の乖離:面接で聞いた業務内容や労働条件と、実際の仕事内容が大きく違う場合。
- 違法な長時間労働:36協定(時間外労働の上限規制)を無視した残業を強いられる。
- ハラスメントの横行:パワハラやセクハラが放置されている。
- 高離職率:短期間で同僚が次々と辞めていく。
- 給与の未払い:給与や残業代が支払われない。
- 有給休暇が取れない:法律で定められた年次有給休暇が取得できない。
- 深刻な人間関係の悪化:所属部署における孤立や業務が成立しないレベルのコミュニケーションの問題。
入社前の説明では「残業は月20時間以内」と説明されていたにもかかわらず、実際は月80時間超え。しかも20時間を超えない時間帯でタイムカードを打刻させられていたため、60時間はサービス残業となっていた。自分の健康を守るために試用期間での退職を決断し、転職活動を開始。
労働条件や人間関係が明らかにおかしいと感じたら、それは「退職を検討する」サインです。
②試用期間中に退職する3つのメリット
試用期間中に退職するメリットとしては以下の3つが挙げられます。
- 早期にストレスから解放される
無理をして心身の不調を期す前に辞められる。特に長時間労働やハラスメントがある場合、早めの退職が自分を守る。 - キャリア方向転換がしやすい
短期間で辞めることで「ここは自分に合わない」と気づき、次に進む選択肢を早めに持てる。 - 第二新卒枠として転職活動ができる
特に20代の場合、入社3年未満の若手を対象とする「第二新卒採用市場」がある。第二新卒枠では「ポテンシャル重視」で採用される可能性がある。
外資系から日系企業に転職したものの、入社1か月で「日系企業の文化に全く合わない」と気づく。試用期間で退職を決意し、次の転職で「チャレンジしたが、自分のリサーチ不足もあり短期離職となった」と自責思考で説明し、外資系に戻ることができた。むしろ早めに方向転換できたことで、ダメージを抑えつつキャリアを修正できた経験となった。
無理に続けるより、試用期間中に早めに行動したほうが将来のキャリアにとってプラスになることもあります。
③試用期間中に退職する3つのデメリットと対策
- 短期離職として評価が下がる
→ 対策:「応募時の履歴書には正直に記載しつつ、面接で「失敗から得た学び」や「方向転換の決断力」を前向きに伝える」(他責思考に思われないように注意) - 失業手当(雇用保険)がもらえない可能性
雇用保険の受給資格は「原則過去2年間で12か月以上の被保険者期間があること」が必要。現職と前職の在籍期間によっては受給対象外になることもある。
→ 対策:「転職活動をスピード感を持って進める」、「生活費の備えをしておく」 - 転職先が決まっていないとキャリアに空白ができる
→ 対策:「空白期間を「自己研鑽の時間」と説明できるようにする」、「副業・資格取得・スキルアップを並行する」
転職先を入社1か月で退職。履歴書には正直に書きつつ、面接で「仕事内容が大きく異なっていたことに気づき、早めに方向転換した」と伝えました。結果的に評価がマイナスになるどころか「決断力がある」とプラスに取られ、次の会社から内定を得られました。
短期離職にはデメリットがあるものの、正直に伝え、次につながる行動を示せば乗り越えられる壁です。
円満退職への最短3ステップ(テンプレ付き)

試用期間中に辞める場合であっても(だからこそ)、「誠実さ」と「段取り」が大切です。
焦って手続きを省略したり、マナーに欠ける対応をするとトラブルになりかねません。
これら3つの流れを守れば円満に辞められます。
- 上司に退職の意思表示
- 退職届の出し方と書式のテンプレ
- 引き継ぎ・機器返却・精算のチェックリスト
①上司に退職の意思表示
退職の意思表示は、メールやチャットだけで済ませると意図がうまく伝わらず「不誠実」と受け取られやすいです。
社会人の基本として、まずは対面(リモートならオンライン面談)で伝えることをおすすめします。
また、上司を飛ばして人事や他の社員・役員に意思表示をすることもNGです。トラブルの元となるので必ずまずは直属の上司に伝えましょう。
退職の意思表示の流れ
- 上司に「少しお時間をいただけますか?」とアポイントを取る
- 面談の場で「大変恐縮ですが、退職を考えております」と切り出す
- 理由は簡潔に(社風が合わない、体調、家庭の事情など)
- 「〇月〇日までに退職させていただきたい」と希望日を伝える
- 上司と相談し、会社側の調整も踏まえて最終日をすり合わせる
②退職届の出し方と書式のテンプレ
退職届は法律上必須ではありませんが、会社側が「手続きの証拠」として求めることが多いです。
形式的に整っていれば問題はなく、過度な理由説明は不要です。「一身上の都合により」でOKです。
会社で退職届の指定のフォーマットがある場合には、そのフォーマットを使用しましょう。
会社指定のフォーマットがない場合は、以下のテンプレを参考にしてください。
退職届
株式会社〇〇
代表取締役 ●●殿
私事、
このたび、一身上の都合により、2025年〇月〇日をもちまして退職いたします。
これまでご指導いただきましたことに深く感謝申し上げます。
2025年〇月〇日
所属部署
氏名 印
ポイント
- 理由はシンプル且つ定型の「一身上の都合により」で十分。
- 退職日は、上司と話し合った合意日を記載。
- 郵送ではなく、手渡しまたは会社の指示に従って提出。
③引き継ぎ・機器返却・精算のチェックリスト
✅退職前のチェックリスト
- 【引き継ぎ】
- 業務マニュアルや進行中のタスクを文書化
- 関係者への共有(メールで「引き継ぎ完了報告」を残す)
- 【備品返却】
- PC、社員証、鍵、セキュリティカード、貸与された資料類
- 【精算】
- 立替経費や交通費の精算
- 残業代や未払い給与の確認
- 有給休暇の消化
角が立たない退職理由と伝え方:5つのテンプレ

試用期間中の退職理由は「正直に、でも角を立てずに」が基本です。
理由をストレートに伝えると「批判」と受け止められることもあるため、前向きな表現に言い換えることが大切。
実際、退職理由は人事や上司も「よくあること」として理解しているケースが多いのです。
重要なのは、不満を吐き出すのではなく、スムーズに退職することです。
ここでは、代表的な5つの理由と、そのまま使える伝え方のテンプレを紹介します。
- 社風・価値観のミスマッチ
- 業務内容の相違(入社前期待との差)
- 体調・メンタル/家庭のやむを得ない事情
- 能力・適性の不一致
- ネガティブ回避の言い換えフレーズ集
①社風・価値観のミスマッチ
社風は入社前の情報だけでは特に分かりにくい部分です。
例えば「成果主義が強すぎて合わない」、「体育系の文化で上下関係が厳しすぎる」など、実際に働いてみて初めて分かることも多いです。
これをそのまま「この会社は自分とは合わなかった」と言うと角が立ちます。
言い換え例
- ✕「雰囲気が合わなかったので辞めます」
- ◎「自分の働き方や考え方と少し方向性が異なると感じ、この段階でお伝えするのが会社にとっても良いと判断しました」
私自身も設立間もない日系企業で、サークル系ノリの社風に合わず退職した経験があります。
その際、理由を「外資系の仕事に割り切る環境を重視したい」と伝えることで、むしろ理解を得やすくなりました。
批判ではなく「方向性の違い」と表現すると、相手も受け入れやすくなります。
②業務内容の相違(入社前期待との差)
例えば、求人票や面接で「企画業務中心」と説明を受けていたのに、実際は「営業活動がメイン」だったとします。
これを正直に伝えると会社に対する批判と受け取られ、会社との関係が悪化しかねません。
言い換え例
- ✕「聞いていた仕事と違うので辞めます」
- ◎「今の業務内容では自分の強みを活かしにくいと感じました。自分のスキルを最大限活かせる環境で挑戦したいと思っています」
「仕事内容の違い」は「自分の強みを別の環境で活かしたい」と言い換えると前向きな表現になります。
③体調・メンタル/家庭のやむを得ない事情
言い換え例
- 「体調を崩してしまい、この環境で業務を続けることが難しいため」
- 「家庭の事情(介護・育児)があり、この環境で仕事との両立が難しいため」
ここで注意したいのは「会社や仕事のせいで体調を崩した」と断定的に言うこと。
これは相手に責任を突きつける印象を与えます。実際に原因が職場環境であっても、「一身上の都合」としてまとめた方が角が立ちません。
体調や家庭の事情は「具体的すぎず、簡潔に」が鉄則です。
④能力・適性の不一致
言い換え例
- ✕「自分にはこの仕事は無理だと感じました」
- ◎「自分のスキルをより活かせる分野でチャレンジする方が、会社にとっても自分にとってもプラスになると判断しました」
例えば、ITエンジニアとして採用されたものの、実際には営業支援の比重が大きい部署に配属されたケース。
スキルセットが合わず、成果も出しにくいと感じた場合は「営業支援よりもテクニカルな領域で専門性を伸ばしたい」と表現すると角が立ちません。
私はエンタメ業界からヘルスケア業界に転職した際に自分の能力の不一致を実感し、このまま在籍しても貢献できないと判断し、転職活動を再開しました。
能力・適性の不一致は「自分のキャリアの方向性」と言い換えるとポジティブに伝わります。
⑤ネガティブ回避の言い換えフレーズ集(面談・メール共通)
💡面談で使えるフレーズ
- 「このまま在籍しても貢献することは難しいと判断しました。この段階で判断することが、会社にとっても自分にとっても良いと考えました。」
- 「自分の強みを活かせる環境で挑戦したいと思っています。」
💡メールで使えるフレーズ
- 「誠に勝手ながら一身上の都合により、退職を希望いたします」
- 「短期での離職となり申し訳ございません。これまでのご指導に感謝申し上げます」
私の経験上、退職理由は「ネガティブの裏返しをポジティブに言い換える」だけで印象が大きく変わります。
例えば「人間関係が合わなかった」は「より協働できる環境を探したい」に変えるだけで、前向きな理由になります。
使えるフレーズを準備しておけば、その場で動揺せず、誠実かつ円満に伝えられます。
次に進むための3つの転職戦略

試用期間で退職してもキャリアは十分に取り戻せます。大切なのは「同じ失敗を繰り返さない準備」をすること。
具体的には、
- 転職の軸を再定義(自己分析のやり直し)
- 企業研究の深掘り(文化・働き方・労務コンプラ)
- 第二新卒枠・転職エージェントの賢い活用法
この3つを意識すれば、短期離職が不利にならず、むしろ前向きなキャリア転換にできます。
①転職の軸を再定義(自己分析のやり直し)
試用期間で辞める理由は「仕事内容が違った」、「社風が合わなかった」、「労働条件が想定外だった」など様々です。ここで立ち止まり、「自分は何を重視するのか」を整理しましょう。
自己分析の視点
- 働き方:残業時間・リモート可否・ワークライフバランス
- 仕事内容:スキルを活かせるか、新しい挑戦ができるか
- 職場環境:社風・上司のタイプ・年齢層のバランス
具体例
私は過去に「業界の幅を広げたい」と思って入った会社で、逆にこれまでの経験を活かせる場面がないと悟り、早期退職しました。
その経験を踏まえて次は「これまでの経験と親和性の高い業界」を軸に転職したところ、自分に合う環境を得られました。
転職の軸を再定義することで、短期離職を「自分に合う条件を見極める学び」に変えられます。
②企業研究の深掘り(文化・働き方・労務コンプラ)
企業研究の方法
- 口コミサイトの活用:転職会議等で残業や離職率を確認
- 有価証券報告書(上場企業の場合):人件費や平均勤続年数をチェック
- 面接での逆質問:「前任者の退職理由」、「残業時間の実態」を聞く
- 社外のネットワーク:同業界の知人やOB訪問でリアルな声を得る
具体例
私が日系ベンチャー企業に転職した際、内定をもらった企業を口コミサイトでチェックしたところ、非常に評価の高い企業であることを確認。
ところが、実際に入社してみるとサークルノリの企業文化で、自分にはまったく合わない環境でした。これ以降、極端に良い口コミが偏っている企業にも注意するようになりました。
企業研究を深掘りすることで「入社後ギャップ」を最小化でき、転職の成功率が上がります。
③第二新卒枠・転職エージェントの賢い活用法
活用のコツ
- 第二新卒枠(入社3年未満の若手対象)では、経験よりもポテンシャルを評価される
- 転職エージェントは求人紹介だけでなく、履歴書の書き方・面接対策もサポート
- 書類・面接での伝え方:短期離職を「方向性の違いに早く気づけた」と前向きに変換
面接での伝え方例
- ✕「合わなかったので辞めました」
- ◎「仕事内容と自分の強みが異なると早期に気づき、キャリアの方向転換を決断しました」
私は転職エージェント経由で外資系に再転職した際、コンサルタントに短期離職の説明文を一緒に作ってもらい、短期離職について一言添えて紹介してもらいました。
その結果、面接での回答が洗練され、不利どころか「決断力がある」と評価されました。
転職エージェントと第二新卒枠を賢く使えば、短期離職はむしろ「ポジティブな再挑戦」として武器になることもあります。
試用期間中の転職:よくある質問
試用期間中の退職に関する疑問は「即日で辞められるか」、「失業手当の有無」、「給与や有給の取り扱い」、「履歴書に書くべきか」、「試用期間の延長や本採用拒否は合法か」に集約されます。
これらは不安になりやすいポイントですが、法律や慣習を知っておけばトラブルを避けられます。
それぞれ詳しく解説します。
- その日に辞められる?
- 給与・有給はどうなる?
- 履歴書に書くべき?
- 短期離職はどう説明する?
- 試用期間延長や本採用拒否は適法?
- 会社が損害賠償・指導料等を請求してきたら?
その日に辞められる?
民法によると、期間の定めのない労働契約は「2週間前の退職予告」で辞められます。
ですが、例外的に「長時間労働による健康被害」や「雇用契約と実態が異なる(社会保険未加入、給与未払いなど)」といった場合は、即日退職が法的に認められることもあります。
具体例:
- 長時間労働で体調を崩し、医師の診断書を提出して即日退職
- 雇用契約に「社会保険加入」と記載があるのに実際は加入していなかったため契約違反を理由に即日退職
給与・有給はどうなる?
- 給与:労働基準法24条で「毎月1回以上、全額払い」と定められています。試用期間中だからといって未払いは違法。
- 残業代:試用期間中も労働基準法37条に基づき割増賃金を支払う義務あり。
- 有給休暇:労働基準法39条に基づき「入社から6か月継続勤務」していれば10日付与する義務あり
参考:労働基準法
履歴書に書くべき?
書きたくない気持ちもよく分かりますが、後でバレた場合の内定取り消しリスクが高いので、正直書くことをおすすめします。
転職回数がバレる理由と対策については以下の記事で詳しく解説しています。
短期離職はどう説明する?
面接官は短期離職について、「原因を自分の行動に照らして分析できているか」をチェックしています。
説明のテンプレ(1分以内)
「私の入社前のリサーチ不足もあり、試用期間中に業務内容が想定と異なっていることに気づきました。早期に判断することで、会社にも迷惑をかけずに済むと考え退職しました。今回の転職では、より自分の〇〇を強みを活かせる業務を重視して応募しています。」
説明のポイント:
- 退職理由は30秒以内で簡潔に
- その後に「次はどう活かすか」を加える
- ネガティブ → ポジティブに変換する
私は、過去に異業種に転職した際に、自分のスキル・経験の再現性の見積もりが甘く、転職先で思っていた貢献ができないことがあり、試用期間中に転職活動を再開したことがあります。
応募先には転職理由は正直に自分の見積もりが甘かったことを説明し、「その失敗からの学びがあったからこそ今回このポジションに応募している」ことを伝えると概ね納得していただけました。
試用期間の延長や本採用拒否は適法?
本採用の拒否が争われた判例では「客観的合理性と社会的相当性があれば本採用拒否は有効」とあります。
期間の延長や本採用拒否の判断のポイントは以下のとおりです。
ポイント:
- 延長:仕事の習熟度や成果を見極めるためなど合理的理由があれば認められる
- 不採用:能力不足や勤務態度不良が明確な場合は可能
- 違法なケース:恣意的に延長を繰り返す/妊娠・性別など差別的理由による不採用
会社が損害賠償・指導料等を請求してきたら?
退職トラブルで多いのが「お前のせいで会社に損害が出た」、「研修費を返せ」といった請求。
ですが、労働基準法16条では「違約金や損害賠償予定は禁止」とされています。
つまり、会社は労働契約で賠償金の支払いを約束させたり、社員の退職の自由を奪ってはならないとされています。
ポイント:
- 「入社研修費用を返せ」という請求は基本的に無効。
- 会社に実際に損害を与えた(例:会社の使用ルールに従わず貸与された機器を破壊した)の場合は会社の損害賠償請求が認められるケースもある
まとめ|「早めの意思決定×正しい手順」で前進しよう
ここまで試用期間に退職することについて説明しました。
試用期間中の退職は、分析と対策を間違えなければ「失敗」ではなく「方向転換のチャンス」です。
大切なのは、以下の3点です。
- 早めに違和感を察知して決断する
- 正しい手順を踏んで角を立てない
- 短期離職も「学び」として次に活かす
転職は「後退」ではなく「より自分らしい選択」をしていくプロセスです。
「でも、次にどんな会社を選べばいいのか不安…」と感じている方も多いはずです。
そんなときは転職エージェントに無料相談してみることをおすすめします。
私自身もこれまで30社以上のエージェントを利用してきましたが、「第三者の視点」が入るだけで選択肢が広がり、自分一人では気づけなかった会社に出会えたこともあります。
👉 「一人で抱え込まず、まずはプロに話してみる」。
これだけでも不安が軽くなり、次のキャリアを前向きに考えられるようになりますよ。
最後まで読んで下さりありがとうございました。この記事が試用期間中に悩む方の参考になれば幸いです!













