転職活動では「転職するなら35歳が限界」という説をよく耳にします。
しかしながら、最近は労働人口の減少もあって色々なメディアや転職エージェントから40代、50代の転職が増加していることをよく耳にします。
とは言え、若手の採用と比較すると依然として狭き門であることは変わりなく、ミドル世代の書類選考通過率は10%程度とも言われています。
- 秘訣① いますぐ始める ずっと続ける
- 秘訣② 転職の目的・優先順位を明確にする
- 秘訣③ 自分の経験とスキルを見直し、抽象化する
- 秘訣④ 転職エージェントの力を借りる
- 秘訣⑤ 応募書類のアップデートを繰り返す
- 番外編 転職回数の多いひと:外資系企業とベンチャー企業を選択肢に入れる
応募者としての実体験で得られたノウハウを詰め込んでいますので、転職をご検討されている40代、50代の方にとって必見の内容になっています!
ぜひ最後までお付き合いください。
転職成功の秘訣① いますぐ始める ずっと続ける
新卒・若手の求人は企業の採用計画・会計年度のスケジュールによって転職活動を行うには良い時期、というものが存在します。
しかしながら、ミドル層の転職は基本的に欠員補充かスタートアップにおける増員が主な機会となるため、いつ自分に合ったポジションが募集されるかわかりません。
極端な言い方になりますが、転職するかどうか悩むことは内定をもらってからでも可能です。
したがって、転職を検討するのであれば、良いご縁を逃さない様にすぐに活動を始めることをおすすめします。
実際に自分自身を転職市場にリリースし、市場の動きをリアルタイムで観察すると自分に不足しているものや現在採用に積極的な業界を発見できる効用もあります。
また、転職意欲が高くなくても冷静な状態で転職市場の情報は常に入手し続けて、気になる企業の紹介があった場合には応募する、というスタイルもおススメです。
自分が転職モードでなくても、転職サイトや転職エージェントから思わぬポジションを紹介されることもあります。
転職成功の秘訣② 転職の目的・優先順位を明確にする
どの世代の転職においても重要なことですが、転職の成功度合を測るためには次の転職の目的・優先順位を明確にする必要があります。
わたしの過去の転職では以下のような目的がありました。
- 将来性がない業界から将来性がある業界への転職
- 自分が伸ばしたいと考えているスキル・経験が得られるポジションを狙う
- 好待遇が期待できる業界・職種への転職
- 経営者直下のポジションで働く
- Uターンを実現する
- スタートアップで自分のチームを立ち上げる
自分の転職の目的・優先順位と採用企業側のニーズがマッチすると、志望動機(好待遇は言えませんが・・・)に説得力が増します。
また、自分の軸が定まっていると、効果的な逆質問が用意できます。
転職の目的・優先順位を明確にすることは、転職活動中はもちろん、転職後にもメリットがありますので、ぜひおすすめします。
転職成功の秘訣③ 自分の経験とスキルを見直し、抽象化する
ミドル世代の転職では、経験豊富な即戦力として採用されますので、入社後すぐに期待以上の成果を出すことが求められます。
同じ業種・職種での転職であれば、そのまま活かせるスキルや経験が主なアピールポイントになると思います。
ミドル層の転職ではさらに「業種や職種や社風が変わっても通用する持ち運び可能な能力」(ポータブルスキル)をアピールする必要があります。
経験業界・職種のスキルに加えて、自分の経験・実績から「マネジメント力」や「問題解決能力」等のポータブルスキルを抽出しましょう。
特にポータブルスキルは異業種への転職の際に重要になります。
わたしは異業種に転職した際に、業界経験はまったくなかったものの、チームの立ち上げ経験やマネジメント力等のポータブルスキルを評価していただき内定をいただくことができました。
異業種への転職は慎重に判断する必要もありますが、一方で自分の経験業界に固執すると、特にミドル層の場合は応募機会が広がらないという問題があります。
経験業界・職種の専門スキルに加えて自身のポータブルスキルも分析して、自分が貢献できそうなポジションを幅広く探していくことをおすすめします。
逆にポータブルスキルが不足していると感じた場合には、現職でポータブルスキルを磨くことを意識していきましょう。
転職成功の秘訣④ 転職エージェントの力を借りる
ミドル層の転職では、若手に比べて採用企業への影響力も大きいことから企業の求めるハードルも高くなります。
わたしはこれまで様々な方法で転職してきましたが、40代の転職では4回のうち3回は転職エージェントのサポートによって実現しました。
これらの転職経験を通じて、わたしは転職エージェントを利用してあらためて以下のメリットを実感しました。
- 求人票には記載されていない採用企業のニーズを知ることができる
- 自分の現在の市場価値を客観的に知ることができる
- 転職市場のトレンドをリアルタイムで共有してもらえる
- 企業に対してポジションの逆提案を行ってもらえる場合がある
- 自分では思いつかなかった様な業種・職種の提案がある
- 転職回数、コミュニケーション力、人柄について応募時にフォローしてもらえる
- 面接対策をおこなってもらえる
転職エージェントのサイトから登録・面談をしたものの、その後紹介案件がない、ということもあるかもしれません。
その場合、転職エージェントの得意分野と自分の希望が合っていなかったり、担当者との相性が良くない可能性があります。
まずは複数の転職エージェントに登録してみて、自分との相性が良いエージェント・コンサルタントを絞り込んでいきましょう。
紹介案件によっては、自分の希望との温度差を感じたり、コミュニケーションが面倒と感じることもあるかもしれません。
しかしながら、それを上回るメリットがありますので、ミドル層の転職では転職エージェントを利用することをおすすめします。
転職成功の秘訣⑤ 応募書類のアップデートを繰り返す
転職エージェントから伺ったデータによりますと、ミドル世代の書類選考通過率は10%程度だそうです。
書類選考の通過率を少しでも上げるために、応募書類のアップデートは頻繁に行うことをおすすめします。
わたしの場合は以下のタイミングでアップデートを行っています。
- 募集企業の応募要項で使えそうな表現を見つけたとき(特に英文レジュメ)
- 現職で新しいスキル・実績を得たとき
- 応募企業・転職エージェントから見送り理由のフィードバックをもらったとき
- 転職サイトや転職関連本で改善点を見つけたとき
同業種での転職であればその業種における具体的な成果がアピールポイントになりますし、異業種への転職であればポータブルスキルを強調すべき場合もあります。
また、応募書類をアップデートしたときには、転職サイトの登録情報を更新したり、少し疎遠になっている転職エージェントにコンタクトするのも良いと思います。
転職の意欲度を再認識してもらえますし、思わぬ案件を紹介していただけるかもしれません。
書類選考の通過率を少しでも上げるために、応募書類は頻繁に更新しましょう。
転職成功の秘訣:番外編 転職回数の多いひと:外資系企業とベンチャー企業を選択肢に入れる
番外編として、わたしの様に転職回数が多いひとへの秘訣も紹介させていただきます。
わたしの場合は転職回数が4回を超えたあたりから、日系大手企業のポジションの紹介が激減し、書類選考の通過率も低下しました。
そもそも「転職回数は〇回まで」という応募条件を設定している企業もあり、応募すらできないこともあります。
まだまだ転職回数にネガティブな印象をもつ日系企業が多い反面、外資系企業やベンチャー企業の場合、転職回数に関しては寛容な企業が比較的多いと実感しています。
外資系企業を転職活動の選択肢に入れるべき理由は別の記事でも紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
転職成功の秘訣:まとめ
以上、この記事ではわたしの経験から学んだ5つの秘訣を紹介させていただきました。
- 秘訣① いますぐ始める ずっと続ける
- 秘訣② 転職の目的・優先順位を明確にする
- 秘訣③ 自分の経験とスキルを見直し、抽象化する
- 秘訣④ 転職エージェントの力を借りる
- 秘訣⑤ 応募書類のアップデートを繰り返す
- 番外編 転職回数の多いひと:外資系企業とベンチャー企業を選択肢に入れる
ミドル層の転職は、若手を比較して難易度が高いことは事実です。
しかし、特筆すべき資格のないわたしでもこの5つの秘訣(プラス番外編)を実践することにより40代で4回転職することに成功し、3回の転職では待遇も改善しました。
転職には様々な個別の事情がありますので、すべてが当てはまるわけではないかもしれませんが、再現性のある秘訣もありますので少しでも参考になれば幸いです。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
転職成功の秘訣:筆者おすすめの転職エージェント(ミドル世代向け)
これまで転職10回の経験をもつ筆者のおすすめ転職エージェントを紹介します。
実際にわたしが登録して応募・面接のサポート、オファーの条件交渉などを行っていただいたエージェントになります。
これらの転職エージェントには40代以降になっても求人案件をご紹介いただいています。
それぞれ別の記事でも詳しく解説していますので、よかったらあわせてご覧ください。
MS-Japan(エムエスジャパン)
MS-Japanは管理部門の職種に特化した転職エージェントです。わたしは登録して10年以上になりますが、登録していて実感しているメリットは以下の5つです。
- キャリアアドバイザーの質が高い
- 優良な案件が多い
- 日系・外資系両方の案件を扱っている
- 管理部門の案件を専門的に扱っている
- ミドル層のみではなくシニア層(50歳以上)の案件にも力を入れている
職種専門型の転職エージェントになりますので、他の総合型エージェントとの併用をおススメします。
ロバート・ウォルターズ
ロバート・ウォルターズはロンドンに本拠地を構える外資系・グローバル企業特化型エージェントです。
わたしは5年以上登録しておりますが、ここ数年はわたしのお付き合いのある転職エージェントの中で一番多くの案件をご紹介いただいています。
わたしが実感しているロバート・ウォルターズのメリットは以下の5つです。
- 外資系の案件が豊富
- 他の外資系特化型エージェントと比較してキャリアコンサルタントの質が高い
- 優良・高収入の案件が多い
- ミドル・シニア層の案件も比較的多い
- 実務経験があればTOEICのスコアを問われない
外資系企業を選択肢に入れている方は登録必須の転職エージェントと言えると思います。
エンワールド・ジャパン
エンワールドも外資系・グローバル企業特化型エージェントで、わたしは登録して10年以上になります。入社後の活躍までサポートすることをアピールしており、わたしも実際に入社後にトラブルを解決していただいたことがあります。
わたしが実感しているエンワールドのメリットは以下の5つです。
- 外資系・グローバル企業の案件に特化
- 転職後のフォロー体制が充実
- 他の外資系特化型エージェントと比較してキャリアコンサルタントの質が高い
- 優良・高収入の案件が多い
- ミドル・シニア層の案件も比較的多い